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逆日歩の計算方法

逆日歩(ぎゃくひぶ)の金額は「1日、1株あたり〇銭もしくは〇円」と表記されます。ある日の逆日歩が0.5円/株・日と決まったら、1,000株を空売りしている人(売り方)は500円(=0.5円/株・日×1,000株)を、株を借りている証券会社に支払わなければなりません。
同額の逆日歩が2日続けば、1,000円(=0.5円/株・日×1,000株×2日)を支払うことになります。
一見シンプルな計算方法に見えますが、日数の数え方や逆日歩の変動など細かいルールがあるため、実際の計算は複雑です。逆日歩の計算方法について、わかりやすく説明します。

逆日歩の計算方法

信用取引の売り方が負担するコストが逆日歩です。信用売り残高が信用買い残高を上回ると、株式の貸し方である証券金融会社で貸し出せる株が不足します。この不足を補うために、機関投資家などから株を借りる際に発生する調達費用が逆日歩なのです。空売りで生じる株不足を解消する手段ともいえます。

逆日歩の仕組みの説明図

逆日歩の計算式は原則「1株あたりの逆日歩(円/株・日)×信用売り株数(株)×建玉の保有日数(日)」なのですが、

  • 日数を約定日ではなく受渡日で計算する
  • 1株あたりの逆日歩の金額が毎日変わる可能性がある
  • 株不足が解消しないと最高料率が上昇する

といったルールがあるので複雑になります。1つずつ詳しく見ていきましょう。

約定日ではなく受渡日で計算する

逆日歩の計算で使う日数は、約定日ではなく「受渡日」で数えます。
約定日とは、買い注文や売り注文が成立した日のことです。受渡日とは、売買を決済する日のことで、受渡日は約定日から2営業日後となります。2営業日の間に土日をはさむと、2営業日後は実質4日後になります。
逆日歩が決定するのは約定日の翌日なので、約定日には逆日歩の金額が分かりません。そのため逆日歩は約定日で計算しないのです。
逆日歩の日数は、新たに信用売り建てをした(空売りをした)日の受渡日から、決済したとき(買い戻ししたとき)の受渡日の前日までの日数となります。

逆日歩は毎日変わる

逆日歩は必ず発生するわけではなく、株不足(信用売り残高>信用買い残高)の日のみに発生します。逆日歩は毎日計算し直されるので、金額が毎日変わることもあります。
そのため、逆日歩が変わるたびに、売り方がその日支払わなければならない逆日歩は計算し直されます。

上限となる最高料率が定められている

逆日歩は上限となる最高料率が定められています。最高料率は売買単位と貸借値段によって変わります。
最高料率は日本証券金融株式会社(日証金)のホームページ「株式 最高料率早見表(1日・1株当たり)」で確認することができます。

株式 最高料率早見表(1日・1株当り)

ただ、逆日歩が発生しても株不足が解消しない日が続くと、最高料率は2〜10倍になります。ちなみに10倍が適用されるのは「極めて異常な貸株超過状態が生じている銘柄」(日証金ホームページより)などの場合です。
逆日歩を上げることによって、「どうしても株を借りたい人」にしか貸さないようにするわけです。

逆日歩の日数計算方法

逆日歩の日数の計算方法は、約定日ではなく受渡日で計算するので、日数の数え方にはコツが必要です。

受渡日が土日をまたがない場合の計算方法

受渡日が土日をまたがない場合の計算方法の説明図

まずはシンプルな計算で済む土日をまたがないケースで考えてみます。
解説図のように、空売り注文が16日(火曜日)に約定し、買い戻し注文が翌17日(水曜日)に約定したとします。受渡日は2営業日後なので18日(木曜日)が空売りの受渡日、19日(金曜日)が買い戻しの受渡日になります。
よって逆日歩の日数は18日から19日にかけての1日分です。
受け渡し完了前の18日に逆日歩2円が発生したとすると、逆日歩2円は1株換算の金額なので、逆日歩の日数と空売りした株数をかけることで、実際に支払う逆日歩の金額を算出することができます。そのため1,000株空売りした場合の逆日歩の金額は、1日2円×1日分×1,000株=2,000円となり、これを支払う必要があります。

受渡日が土日をまたぐ場合の計算方法

受渡日が土日をまたぐ場合の計算方法の説明図

それでは次に土日をまたぐケースを見てみます。
解説図のように、空売り注文の約定日が17日(水曜日)、買い戻し注文の約定日が翌18日(木曜日)とします。受渡日は2営業日後なので、空売りの受渡日は19日(金曜日)になりますが、買い戻しの受渡日は土日をはさむため22日(月曜日)になります。
受け渡し完了前の19日(金曜日)に逆日歩が発生すると、土日分(20日と21日分)も日数計算の対象となります。よって逆日歩の日数は、19日から22日にかけての3日分です。
そのため逆日歩が2円の場合、1,000株空売りした売り方は、1日2円×3日分×1,000株=6,000円の逆日歩の金額を支払う必要があります。

このように「空売り約定日の翌日に買い戻しが約定した」という条件が同じでも、土日をはさむことで逆日歩の金額は変わってきます。

まとめ

土日だけでなく祝日も逆日歩の金額を押し上げてしまうので、大型連休をはさむ場合は注意が必要です。日数や最高料率を把握しておかないと、思わぬ出費を招く恐れがあります。日興イージートレードの逆日歩銘柄一覧もこまめにチェックするようにしましょう。また、「逆日歩が発生している銘柄の調べ方」では、発生している銘柄の調べ方だけでなく、当社の逆日歩予報についてもご紹介していますので、お役立てください。

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