アナリストの忙中閑話【第74回】

アナリストの忙中閑話

(2017年7月27日)

【第74回】夏の風物詩に変化、秋に向けて変動率拡大も、アベンジャーズとジャスティス・リーグ

金融経済調査部 金融財政アナリスト 末澤 豪謙

夏の風物詩に変化、日本の夏が亜熱帯の夏に近づく

夏の風物詩と言えば、かつては、「朝顔とひまわり」、「入道雲に夕立」、「夏祭りと花火」、「うちわと風鈴」、「麦わら帽子にビーサン」といった日本的な情緒ある風景が思い起こされた。これは、温帯モンスーン地域に属し、四季の変化に富む「日本の夏」の特徴でもある。

【第5回】夏の風物詩と言えば、お化け、恐竜、宇宙人?

但し、近年は、夏は夏でも、温帯というよりは亜熱帯ないし熱帯地域の夏に近い。海水温の上昇で、沖縄のサンゴ礁では今年も白化現象が拡大している。スキューバ・ダイバーとしては心配この上ない状況だ。夕立ちもスコール並み、梅雨前線の威力も熱帯低気圧、はてはトロピカル・ストームクラスの大雨や強風に見舞われることが日常的になりつつある。

九州北部で大規模な土砂災害発生

梅雨がないと言われる北海道でも、今年は一時梅雨前線が北上し大雨に見舞われた。名古屋や富山、石川、新潟、秋田などでも大雨・洪水が市民生活に大きな影響を与えたが、深刻化したのは大規模な土砂災害が発生した九州北部だ。

7月第1週に九州北部を襲った記録的な豪雨(平成29年7月九州北部豪雨)では、26日現在、福岡県で32人、大分県で3人の計35人の死者が発生、6人が行方不明となっている。

改めて、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆様には心からお見舞いを申し上げたい。

この地区は2009年7月及び2012年7月にも、豪雨災害で大きな被害が出ている。また、2014年8月には、広島県広島市で死者74人(関連死含めると77人が死亡)と、過去最大級の土砂災害が発生したが、これらの地区は、何れも、「真砂土」と呼ばれる花崗岩が風化してできた砂が山の表面に堆積している。真砂土は透水性が高いが、大量の雨が降ると表層崩壊を起こすことがある。今回も木もろとも一挙に滑り落ち、流木が橋等に集積し、川をせき止めたことで、2次的被害を拡大させたものとみられる。

広島市では、1999年の集中豪雨でも新興住宅地で土砂崩れが発生、32人が死亡・行方不明となっている。災害を受けて制定されたのが、土砂災害防止法(2001年4月施行)。同法は、土砂災害のおそれがある場所を土砂災害警戒区域(イエローゾーン)や特別警戒区域(レッドゾーン)に指定するよう、都道府県に義務付け、指定区域は宅地開発の規制対象となったり、土砂災害ハザードマップの作製が必要となっている。 但し、法制定にも関わらず、2014年に大規模な土砂災害が発生したことで、国は2015年1月、改正土砂災害防止法を施行。警戒区域指定の前に行う基礎調査結果の公表義務などを盛り込んだ。

土砂災害防止法の再度の改正も視野に入れ防災対策に取り組むことが必要に

今回、土砂災害が発生した福岡県の朝倉市の山林を上空から見た映像では、そこかしこで、山崩れが起きており、ヒノキ等の大木が下流に大量に流されているのがわかる。下流域に流れついた大木の表皮が完全に剥けていることからも、流水量の多さとスピードの凄まじさが実感された。

我が国では花崗岩は、北海道を除き全国的に分布しているが、真砂土に関しては、近畿から中四国、九州北部に集中して分布している。

世界的に気温が上昇する中、周りを海に囲まれた我が国では、飽和水蒸気量の増大等から雨量も従来とは異なるレベルで降ることを今後は想定する必要があろう。土砂災害防止法の再度の改正も視野に入れて、防災対策に取り組むことが必要と言えそうだ。

WEFが世界経済のリスクとして挙げているのは、「気候変動リスク」に「地政学的リスク」、そして「所得及び富の格差拡大」

ちなみに、ダボス会議で知られるWEF(世界経済フォーラム)が2017年から向こう10年間の世界経済のリスクとして挙げているのは、「気候変動リスク」に「地政学的リスク」、そして「所得及び富の格差拡大」だ。

足元、米国ではNYダウが過去最高値をつけるなど、世界的に株価は堅調だが、秋には再度、内外で政治リスクが浮上し、天候同様、金融市場の変動率も拡大する可能性がありそうだ。

米国では9月に財政問題が浮上する可能性

というのも、米国の決算期末は日本と違い、政府は9月末、金融機関などは12月末だ。英国を除く欧州の主要国は何れも12月末。

米国では近年、9月になると、翌年度の連邦政府の予算の成立が遅れ財政問題が浮上するが、「ティー・パーティ」が台頭したオバマ政権1期目の中間選挙後から事態が深刻化、連邦政府の債務上限問題も絡んで、金融市場を揺さぶってきた経緯にある。今秋には、トランプ大統領が掲げるメキシコ国境への壁建設や減税とともに、メディケイド(低所得者向け医療保険)やフードスタンプ(生活保護)等の大幅予算カットを盛り込んだ2018会計年度予算と、このままでは10月上旬にも、米国政府の資金繰りが枯渇し、米国債の元利償還にも支障を来しかねない債務上限問題の期限が同時に到来する。トランプ大統領が選挙戦で、トランプウォールの建設(正確には壁建設代金をメキシコに支払わせること)、米中貿易改革と並び主要公約に挙げていたオバマケアの見直しも、廃止・代替法案の夏季休会前の成立の見通しは立っておらず、全ての問題が9月に先送りされる可能性が高まっている。

欧州でも9月は政治の季節

また、欧州では9月24日にドイツで総選挙が実施される。今春には支持率で、社会民主党(SPD)のシュルツ党首に逆転されていたキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)のメルケル首相は、足元では、首相支持率でも、政党支持率でもリードしており、首相4選の可能性が高まっているが、政治の世界は「一寸先は闇」とも言われる。来春までに予定されているイタリア総選挙が前倒しとなる可能性もある。

英国の総選挙の影響で停滞していた英国のEU離脱を巡る交渉も本格化する見通しだ。

欧米の金融政策を含め、今秋は内外で転換点に

また、9月には、米FRB(連邦準備制度理事会)及びECB(欧州中央銀行)が金融政策を変更し、前者は国債等の償還減の開始、後者は国債等の買入額の減額を決定する可能性がある。

さすがに、米国の追加利上げは財政問題等勘案すると先送りされるとみているが、金融政策正常化に向けた転換点となりそうだ。

米国では、秋には投資信託の税制会計年度末も迎える。ちょうど今から30年前の1987年10月19日には、株価の大暴落、いわゆる「ブラックマンデー」が発生している。

中国でも10月ないし11月には、5年に一度の中国共産党全国代表大会が開催され、中央政治局常務委員会委員、いわゆる「チャイナ7」が改選される。

実は、G7諸国の首脳は過去1年半の間に、5人が交代している。代わっていないのはメルケル独首相と我が国の安倍首相だけだ。前述の通り、メルケル首相も今春には4選に黄信号が灯っていた。

安倍内閣の支持率は7月、一段と下落、平均支持率で30%台に低下、一部調査では危険水域の20%台に

今春まで最も支持率が安定していたのは、安倍首相だが、6月以降、状況が急変、7月の内閣支持率は一段と下落、平均支持率が30%台に低下、一部調査では支持率が政権存続にとって危険水域と言われる30%割れとなった。

森友学園及び加計学園問題に加え、いわゆる共謀罪法案(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)が参院法務委員会における採決を省略し、6月15日に中間報告の後、参院本会議で直接採決に付され可決・成立したことや、相次いだ閣僚や自民党国会議員の失言・不祥事等が影響したものと考えられる。

青木率が51%まで下落した調査も

なお、主要ベンダーで初めて内閣支持率が30%割れとなった時事通信社の調査では7月の安倍内閣の支持率(29.9%)と自民党支持率(21.1%)の合計は51%となった。「内閣支持率と政党支持率の合計が50%を切ったら、内閣は退陣となる」といういわゆる「青木率」に近接した格好だ。

6月段階では、2015年の安保法制の成立直後の局面を上回っていた支持率も、7月調査では、第2次安倍政権発足以降最低となり、不支持率は最高となったものが多い。特に今回は支持率の下落スピード、不支持率の上昇スピードが速いのが特徴だ。

7月24日には衆院予算委員会で、25日には参院予算委員会で、加計学園問題や陸自の日報問題等を巡る閉会中審査が安倍首相も出席して行われたが、水掛け論の域を出なかった。

安倍首相は、8月3日にも内閣改造と自民党役員人事を断行することを表明しているが、「内閣の骨格」は維持される見込みであり、政権浮揚効果は限定的となりそうだ。

なお、自民党の憲法改正推進本部(保岡興治本部長)は26日の執行役員会で、今秋の臨時国会に党の改憲案を提出するとした安倍首相(党総裁)の方針を堅持することを確認している。

秋に特有の暴風雨が、金融市場を襲う可能性も

秋には内外で重要なイベントが続く。海外投資家の動向次第ではあるが、秋に特有の暴風雨が、金融市場を襲う可能性もあり注意が必要だろう。

もっとも、世界経済の回復基調が直ぐに腰折れるとは考えられない。株価の調整局面は「絶好の買い場」となる可能性もあるが、強風に吹き飛ばされない程度の心構えは必要か。

日本の人気漫画がハリウッドで、実写ドラマ化

前述のように、夏と言えば、「麦わら帽子にビーサン」がつきものだが、まさしくその格好の主人公が大海原を駆け回る日本の人気漫画がハリウッドで、実写ドラマ化されることとなった。

集英社は7月21日、週刊少年ジャンプで連載中の「ONE PIECE(ワンピース)」を海外ドラマ化すると発表した。22日に連載開始20年を迎えるにあたり開かれた20周年記念記者発表会で、人気海外ドラマ「プリズン・ブレイク」を手がけたトゥモロースタジオのプロデューサーのマーティ・アデルステイン氏とタッグを組むことが発表された。アデルステイン氏によると、今作品は、テレビドラマ史上、最も制作費がかかる作品になると思うとのこと。

尾田栄一郎さん作の「ONE PIECE(ワンピース)」の国内発行部数は3億5,000万部を超え、海外では6,600万部に達し、40以上の国・地域で展開されている。2015年6月には、「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録にも認定された。

日本の漫画では、2009年に鳥山明さん原作の「ドラゴンボール」が、士郎正宗さん原作の「攻殻機動隊」も本年4月、『ゴースト・イン・ザ・シェル』として公開された。近年では、国内でも多数、実写映画化されているが、ハリウッドで実写ドラマ化されるのは今回が初めてか。

原作者の尾田さんは、実写ドラマ化の条件は「20年間作品を支えてくれているファンを絶対に裏切らない事」とコメントを寄せているが、ファンの1人として、是非とも「質」にこだわってほしいものだ。

日本発のコンテンツとして、ハリウッドでシリーズ化された映画がまもなく国内で公開

日本発のコンテンツとして、ハリウッドでシリーズ化された映画がまもなく、国内でも封切られる。

マイケル・ベイ監督で8月4日公開の『トランスフォーマー/最後の騎士王』は、日本発祥の変形ロボットが活躍する『トランスフォーマー』シリーズ第5弾で新3部作の第1弾。

『トランスフォーマー/最後の騎士王』
8月4日(金)全国公開
©2016 Industrial Light & Magic, a division of Lucasfilm Entertainment Company Ltd., All Rights Reserved

既に試写会で鑑賞したが、英国のアーサー王伝説にも、第1次世界大戦や第2次世界大戦にも「トランスフォーマー」が介入していたとは初耳だった。何れにせよ、スケールの大きさはシリーズ随一、残り2作の舞台はどこになるのであろうか?是非、日本でもロケをお願いしたいものである。パラマウント映画配給。

ハリウッドで合従連衡が本格化、大乱戦の時代入りか

8月11日公開の『スパイダーマン:ホームカミング』は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にスパイダーマンとして出演したトム・ホランドさん演じる新スパイダーマンシリーズ第1作。

本作は新シリーズだが、過去の映画とは様々な面で異なっている。まず、恒例の蜘蛛に噛まれるシーンがなく既にスパイダーマンとして物語がスタート。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の場面も見物人の視点で登場する。また、過去の作品同様、本作も、ソニー・ピクチャーズが配給しているが、本作はディズニー傘下のマーベル・スタジオとソニー・ピクチャーズ傘下のコロンビア映画の共同制作となっている。2015年2月、ソニー・ピクチャーズとマーベル・スタジオの間でパートナーシップが締結され、スパイダーマンのキャラクターを「マーベル・シネマティック・ユニバース(Marvel Cinematic Universe:MCU)」でシェアすることとなったことが背景にある。

実は、原作の「アベンジャーズ」には、スパイダーマンやX-メンのウルヴァリンらも参加しているが、マーベル・コミックの映画化権が、スパイダーマンはソニー・ピクチャーズに、X-メンは20世紀フォックスが取得したため、登場人物が限定されていた。

『スパイダーマン:ホームカミング』
2017年8月11日(祝・金)全国ロードショー
©Marvel Studios 2017. ?2017 CTMG. All Rights Reserved.

なお、シェアリングの関係で、ホランド・スパイダーマンが登場する『アベンジャーズ』シリーズ第3弾『Avengers:Infinity War(原題)』は2018年5月4日に全米公開予定。

一方、20世紀フォックスは自ら映画化権を持つファンタスティック・フォーとの間で、シェアリングを行う方向と伝えられている。

こうした状況は、マーベル・コミックと並ぶ米国の2大コミックのDC・コミックのキャラクターにおいても、生じている。

DCキャラクターの映画化権を持つワーナー・ブラザースはMCUに対抗する形で、「DCエクステンデッド・ユニバース(DC Extended Universe:DCEU)」を組成、本年11月、『アベンジャーズ』に対抗した『ジャスティス・リーグ』の公開を予定している。

中核となるキャラクターは、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン。他にグリーンランタンやアクアマンなどが参加。

なお、8月25日公開の『ワンダーウーマン』は、2017年の米国での興行成績が『美女と野獣』に次ぐ第2位と、大ヒットしている(Box Office Mojo調べ)。来月号で特集予定。

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
7月28日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
©Universal Pictures

7月28日公開の『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は、トム・クルーズさん主演。こちらは、ユニバーサル・スタジオが進めるプロジェクト「ダーク・ユニバース」の第1弾。

今後、『フランケンシュタインの花嫁(仮題)』や『透明人間(仮題)』等、クラシック・モンスターが豪華俳優の主演で蘇る予定。なお、透明人間役はジョニー・デップさんか。

『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』のキャッチ・フレーズは、「モンスターを倒すにはモンスターだ」。真夏の怪談話ではないが、猛暑には打ってつけの作品と言えそうだ。

なお、前週末の国内興収第1位は、ユニバーサル・スタジオ製作、7月21日公開の『怪盗グルーのミニオン大脱走』(興行通信社調べ)。怪盗グル―とミニオン達のアニメシリーズ第3弾。実は同作品のスピンオフの2015年公開の『ミニオンズ』は歴代世界興収第13位で、アニメでは、同第9位の『アナと雪の女王』に次いで第2位(Box Office Mojo調べ)。

新興国含め映画市場が拡大する一方、製作費が高騰し、興行リスクが増す中、ハリウッドもドル箱のアメコミ映画を軸に合従連衡が進む、大乱戦の時代を迎えたのかもしれない。

国内では漫画の実写版が続々公開

邦画も夏休み映画が続々公開される。前前週末の興収第1位となった『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』に対し、2週連続で第2位となったのが『銀魂』。

『銀魂』は、空知英秋さん原作で「週刊少年ジャンプ」連載中の大ヒットコミックを、小栗旬さん主演で実写映画化したもの。SF時代劇とされるように、宇宙人に支配された江戸で万事屋を営む侍「坂田銀時」と仲間たちの活躍を描いた作品。共演には菅田将暉さん、橋本環奈さん、長澤まさみさん、岡田将生さんらが出演。演技に定評のある役者陣に加え、集英社が制作に参加していることもあり、「週刊少年ジャンプ」ファンにはたまらない作品に仕上がっている。なお、配給はワーナー・ブラザース。最近はハリウッドの日本進出も盛んだ。

『東京喰種トーキョーグール』
7月29日(土) 世界公開
©2017「東京喰種」製作委員会©石田スイ/集英社

やはり、集英社の「週刊ヤングジャンプ」連載中の人気コミックの実写版『東京喰種トーキョーグール』は7月29日公開。主演は窪田正孝さん。原作は読んだことがあるが、実写化が可能か注目していた作品。国内ではPG12(親または保護者の助言があれば12歳未満でも鑑賞可)となっているため、指定なしの『銀魂』よりは恐そうだが、暑い夏、肝を冷やすには適した作品か。

集英社関連の漫画の実写版が続くが、8月4日公開の『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』は荒木飛呂彦さん原作で「少年週刊ジャンプ」に連載されていた作品の実写映画。現在は「ウルトラジャンプ」に連載。主演は山崎賢人さん。緻密な画と、ホラーサスペンスに特徴があるが、『東京喰種トーキョーグール』同様、実写化は困難と思っていた作品。両作品とも予告編しか見ていないが、「怖いもの見たさ」もあり、早速鑑賞してみたい。

8月18日公開の『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は、広瀬すずさんや菅田将暉さんらが声の出演。1993年にフジテレビ系で放送された岩井俊二監督のドラマの原作を『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの新房昭之監督がアニメ化。既に世界110の国と地域での配給が決定しているとのこと。夏休み後半の公開日や画像の雰囲気は、昨年大ヒットした『君の名は。』にやや似ているが、製作が遅れているとのことで、映画館でのお楽しみか。配給は『君の名は。』同様、東宝。

やはり東宝配給で、明日7月28日公開の『君の膵臓をたべたい』は、タイトルとストーリーのギャップで話題を集めた住野よるさんの同名ベストセラー小説を実写映画化。

実は、本コラム執筆中に訃報が舞い込んできた。自民党の木村太郎衆院議員(青森4区)が25日未明、膵臓がんのため、東京都内の病院で死去した。木村議員は筆者よりも3歳下の52歳の若さだった。謹んでお悔やみ申し上げたい。他人事でなく「膵臓」には各々注意が必要のようだ。なお、10月22日には、愛媛3区に続き、青森4区でも衆院補欠選挙が実施されることになった。

「アベンジャーズ」に対抗する「ジャスティス・リーグ」は誕生するか

つい最近まで、「安倍一強」との声が強く、安定していた我が国政局だが、自民党が歴史的惨敗となった東京都議会選挙の結果等を踏まえると、足元、急速に流動化が進んでいるのかもしれない。

但し、政権交代が起きた2009年と違うのは、現時点では明確な対抗軸が存在しないことだ。

私怨を晴らすという意味の「リベンジ」と違い、「アベンジ」には公的な、ないしは正義による悪への報復という意味がある。「アベンジャーズ」はそうしたグループということになるが、「ジャスティス・リーグ」も正義のチームといった意味だ。

さて、「アベンジャーズ」に対抗する「ジャスティス・リーグ」が、我が国政界にも、今後生まれるのであろうか?2018年末までに実施される衆院総選挙に向けて注目したい。

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末澤 豪謙 プロフィール

末澤 豪謙

1984年大阪大学法学部卒、三井銀行入行、1986年より債券ディーラー、債券セールス等経験後、1998年さくら証券シニアストラテジスト。大和証券SMBC金融市場調査部長、SMBC日興証券金融市場調査部長等を経て、2012年よりチーフ債券ストラテジスト。2013年より金融財政アナリスト。2010年には行政刷新会議事業仕分け第3弾「特別会計」民間評価者(事業仕分け人)を務めた。日経債券アナリストランキング、14年連続10位内ランクイン。日経財政アナリストランキング2位(2004年〜2006年)。財政制度等審議会委員、国の債務管理の在り方懇談会委員、地方債調査研究委員会委員。趣味は、映画鑑賞、水泳、スキューバダイビング、アニソンカラオケ等。

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