アナリストの忙中閑話【第105回】

アナリストの忙中閑話

(2020年2月20日)

【第105回】新型コロナウイルス(COVID-19)がアジアで猛威、アカデミー賞はアジア作品が歴史的快挙

金融経済調査部 金融財政アナリスト 末澤 豪謙

「庚子(かのえ・ね」の2020年、また1つ増えたリスク要因

1月号では「庚子(かのえ・ね)」の2020年は、11月3日に米大統領選を控える中、イラン情勢や米中貿易戦争、気候変動問題等がリスク要因と解説、コラムの最後で、新型コロナウイルス感染症の中国武漢市でのアウトブレイク(集団発生)問題を取り上げたが、今や世界中が新型コロナウイルスに対する中国や日本の対応に注目する状況となっている。

新型コロナウイルス(COVID-19)による新型肺炎が中国武漢市でアウトブレイク

改めて新型コロナウイルス問題の経緯を振り返ると、2019年12月31日、中国湖北省武漢市で検出された原因不明の肺炎は、1月7日に中国当局により、新型コロナウイルスが原因と特定された。中国当局からの通知を受け、WHO(世界保健機関)も、新型コロナウイルスによる新型肺炎のアウトブレイク(集団発生)を認定した。なお、同ウイルスの暫定名称は「2019-nCoV」だったが、WHOは2月11日、正式名称を「COVID-19」とした。

1月20日には、中国の習近平国家主席が同問題に対し、重要指示を発出、21日には、中国の国家衛生健康委員会の専門家チームを率いる鍾南山チーム長が「ヒトからヒトへの感染」を確認し、23日には、武漢市が事実上封鎖された。中国の正月にあたる春節の休暇は今年の場合、1月24日から30日迄。その直前に中国政府は武漢市を封鎖し、新型コロナウイルスの封じ込めを試みた訳だが既に手遅れだったようだ。

というのは、武漢市の周先旺市長は1月26日夜の記者会見で、既に500万人以上が武漢市を離れ、900万人が市内にとどまっていることを明らかにしている。武漢市の人口は約1,100万人だが、その差(500万+900万-1,100万)の約300万人は都市戸籍のない出稼ぎ労働者等と考えられる。

また、感染が急拡大した背景には、2003年に感染が拡大した同じコロナウイルスであるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)との特性の違いが挙げられる。

国家衛生健康委員会の馬暁偉主任は1月26日の記者会見で、新型コロナウイルスについて「最近の臨床データから見て、感染力がやや強くなっているとみられる」とし、「一部の患者は体温が高くないかまたは正常で、軽い症状の例も比較的多い。『隠れた感染者』がいて、この『歩く伝染源』が予防対策を難しくしている」と指摘。潜伏期間については「だいたい10日前後で、最も短いと1日で発症し、最長で14日だ。潜伏期間中にも感染する性質があり、この点がSARSとは大きく異なる」と述べている。SARSにはなかった潜伏期間中にも感染する性質が、新型コロナウイルスの封じ込めを困難にしていると言えそうだ。

なお、WHOによると、SARSの宿主はキクガシラコウモリで、ジャコウネコからヒトに感染したとみられる。いくつかの既知のコロナウイルスは、まだ、ヒトに感染していない動物内で循環していることが知られている。今回も中国に棲息する野生動物、DNA的に可能性が高いコウモリが宿主で、別の中間宿主経由でヒトに感染したとみられる。

COVID-19の感染者数は8万人に迫る

2月19日時点で、新型コロナウイルスの感染者数は8万人に迫っている。

中国政府の国家衛生健康委員会は2月20日、19日24時現在の新型コロナウイルスによる肺炎の中国国内での感染者数が、新たに394人増え、7万4,576人となり、うち重症患者数は1万1,864人、死者が2,118人に達したと発表した。2003年に蔓延したSARSの中国国内での感染者数は5,327人、死者数は349人であり、既に、感染者数は約14倍、死者数は約6倍に達した。なお、SARSの世界全体での感染者は8,096人、死者は774人だった。

感染者は中国の31省・自治区・直轄市全てで確認。中国本土以外での発症者もNHKのまとめでは、日本(705人)、シンガポール(84人)、香港(65人)、韓国(51人)、タイ(35人)、台湾(24人)、マレーシア(22人)、ベトナム(16人)、ドイツ(16人)、米国(15人)、オーストラリア(15人)、フランス(12人)、マカオ(10人)、英国(9人)、アラブ首長国連邦(UAE、9人)、カナダ(8人)、インド(3人)、フィリピン(3人)、イタリア(3人)、ロシア(2人)、スペイン(2人)、ネパール(1人)、スウェーデン(1人)、カンボジア(1人)、スリランカ(1人)、フィンランド(1人)、ベルギー(1人)、エジプト(1人)の28カ国・地域に拡大、計1,116人に上る。死者は香港とイランで各2人、フィリピン、日本、フランス、台湾で各1人発生、中国国外での死者は8人となった。イランでの感染確認は19日が初めて。

SARSと比較すると、感染者数の増加ペースに注目が集まるが、最も異なっているのは、我が国の状況

2003年のSARSと比較すると、感染者数は10倍以上のペースで増加しているが、最も異なっているのは我が国の状況だろう。

SARSが蔓延した2003年当時、日本では死亡者はおろか、感染者も1人も発生しなかった。対して、今回は、中国以外で、感染者がみつかったのはタイに続き、2カ国目だ。死者も香港、フィリピンに続き、3カ国・地域目に発生。感染者数に関しては、クルーズ船の乗客・乗員621人という特殊要因はあるものの、705人と、2位のシンガポール(84人)と比較しても、格段に多い(19日時点)。

実は、SARS時は、中国以外の感染者数は、中国と縁の深い香港、シンガポール、ベトナム、台湾と、移民の多いカナダの5カ国・地域で、大半を占めており、中国と5カ国・地域を合わせると、感染者数も死亡者数も約99%に上った。

今回、クルーズ船の乗客・乗員を除いても、我が国の感染者数は84人(19日現在)と、シンガポール(84人)と並ぶ1位となっていることは、過去17年間で、日本と中国の交流が格段に増えたことを意味していると言えそうだ。

2003年対比2019年の訪日外客数は6.1倍、うち中国人は21.4倍

SARSが中国や香港を中心に蔓延した2003年の訪日外国人客数は521万人、一方、2019年は3,188万人(速報)と6.1倍に急拡大している。

うち、中国人の訪日客数は2003年の44万8,782人に対し、2019年は959万4,400人(速報)と、21.4倍に急激に拡大している。

実は2月上旬、イタリアとギリシャを訪問したが、テレビ・新聞の一面は毎日、新型コロナウイルス問題が占めていた。19日時点で、イタリアの感染者は3人、ギリシャはゼロにも関わらずだ。

英語で「検疫」はラテン語の「40日間」が語源

イタリアでは、エレベーターに乗ろうとしたら、「チャイナ」と驚いた顔で言われて、ドアを閉められたこともあった。14世紀にペスト(黒死病)による大量死の経験がある欧州では、感染症への恐怖は日本以上のようだ。

ちなみに、英語で「検疫」を意味する「quarantine」は、イタリア語の「quarantena(検疫)」から来ているが、語源は「40日間」を意味する「quaranta giorni」だ。ペストが大流行した際、疫病がオリエントから来た船より広がることに気づいたベネチアは、船内に感染者がいないことを確認するため、潜伏期間とされる40日間、疑わしい船を港の外に停泊させたことに由来している。なお、ウイルスは英語圏では「バイラス」と発音するが、イタリアやギリシャでは我が国同様、「ウイルス」と発音していた。

政府は「国内発生の早期」との認識

中国との関連が見られない感染が増えたことで、加藤厚生労働大臣は15日、「以前とは状況は異なっている」との認識を示し、政府の専門家会議は16日、現在の国内の発生状況は「国内発生の早期」との認識を確認している。

既に、2月23日の即位後初めての天皇誕生日の一般参賀が中止となったり、3月1日の東京マラソンの約3万8千人規模の一般ランナーが出場取りやめとなるなど、イベント中止等が拡大、実体経済にも影響が出始めている。

SARSが蔓延した2003年当時、患者数は5月上旬がピークで7月に終息

なお、SARSの事例を勘案すると、COVID-19の感染拡大に関しては、気温及び湿度が上昇する5月頃までが特に注意する必要がありそうだ。SARSが蔓延した2003年当時も患者数(累積感染者数マイナス回復者数)は5月上旬がピークとなっている。なお、7月5日には、WHOは終息宣言を出している。

今回も春までに終息の目途が立つことを期待しているが、終息が6月以降にずれ込むことになれば、東京オリンピック・パラリンピックへの影響も懸念される状況となろう。

第92回アカデミー賞、『パラサイト 半地下の家族』が作品賞・監督賞を含む4冠の快挙

パラサイト 半地下の家族

『パラサイト 半地下の家族』
2020年1月10日(金)全国大ヒット上映中!
©2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

同じアジア発でも、歴史に残る快挙となったのが、前月号で特集した映画『パラサイト 半地下の家族』(公開中)だ。

ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』はカンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールに続き、第77回ゴールデングローブ賞でも外国語映画賞を受賞したのは前月号でお伝えしたが、米アカデミー賞では驚きの結果となった。

第92回アカデミー賞の授賞式が2月9日(現地時間)、米ハリウッドのドルビー・シアターで開催され、同作品が作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多4部門を制したのだ。英語以外の外国語映画が作品賞を受賞するのは、アカデミー賞史上初の快挙。

同作品は、韓国の格差社会をテーマにしたものだが、脚本の出来が良く、ストーリー展開が斬新で、面白い。国内では当初、上映スクリーンが少なかったが、アカデミー賞受賞で上映館も拡大、観客数が大幅増となっている。

作品賞に有力視されていた『1917 命をかけた伝令』(公開中)は撮影賞、録音賞、視覚効果賞の3部門を受賞。

最多11部門でノミネートされていた『ジョーカー』(公開中)はホアキン・フェニックスさんの主演男優賞と作曲賞の2部門受賞。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(公開中)はブラッド・ピットさんの助演男優賞と美術賞、『フォードvsフェラーリ』(公開中)も編集賞と音響編集賞の2部門を受賞。

なお、日本からはカズ・ヒロ氏(旧名:辻一弘、2019年米国籍取得)が昨年に続き、2年連続で登壇。『スキャンダル』(2月21日公開)で、主演シャーリーズ・セロンさんの特殊メイクを担当し、再びメイクアップ&スタイリング部門で受賞。

主演女優賞は『ジュディ 虹の彼方に』(3月6日公開)のレニー・ゼルウィガーさんが、助演女優賞は『マリッジ・ストーリー』のローラ・ダーンさんが受賞。

脚色賞は『ジョジョ・ラビット』(公開中)、衣装デザイン賞は『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(3月27日公開)が、主題歌賞は『ロケットマン』、長編アニメーション賞は『トイ・ストーリー4』が受賞した。

アカデミー賞受賞作品がワンツーフィニッシュ

前週末(2月15-16日)の国内観客動員ランキングでも、『パラサイト 半地下の家族』はアカデミー賞受賞効果で前々週の4位からトップに浮上(興行通信社調べ、以下同じ)。累計では動員数が178万人を突破、興収も25億円に迫っており、韓国映画として歴代1位の『私の頭の中の消しゴム』(2005年公開)の興収30億円を上回るのも時間の問題か。

2位は『1917 命をかけた伝令』、3位は『犬鳴村』、4位は『ヲタクに恋は難しい』、5位は『AI崩壊』と、アカデミー賞受賞作品がワンツーフィニッシュとなった。

3月に向けた注目作品

以下では、3月に向けた注目作品を特集。

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』
2020年2月21日(金)全国東宝系にてロードショー
©2020映画「スマホを落としただけなのに2」製作委員会

2月21日公開の『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』は、志賀晃氏の同名ミステリー小説を映画化し、2018年に北川景子さん主演でヒットした『スマホを落としただけなのに』の続編。監督は引き続き中田秀夫氏がメガホンをとった。前作で事件を解決に導いた刑事・加賀谷を演じた千葉雄大さんが本作では主演を務め、連続殺人鬼・浦野の怪演が話題となった成田凌さんも続投。加賀谷の恋人・美乃里には白石麻衣さんを迎えて、スマホから迫りくる恐怖を新たに描く。

長い黒髪の女性ばかりが狙われた連続殺人事件の解決から数カ月後。同じ現場から新たな身元不明の死体が発見された。

捜査にあたる刑事・加賀谷は、かつて自分が逮捕した連続殺人鬼・浦野のもとへと向かう。獄中にいる浦野が口にしたのは、浦野が師と仰ぐ「M」というダークウェブ上に存在する謎の人物だった。

2月21日公開の『スキャンダル』は2016年にアメリカで実際に起こった女性キャスターへのセクハラ騒動をシャーリーズ・セロンさん、ニコール・キッドマンさん、マーゴット・ロビーさんの豪華共演で映画化。アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局FOXニュースの元・人気キャスターのグレッチェン・カールソンが、CEOのロジャー・エイルズを提訴した。人気キャスターによるテレビ界の帝王へのスキャンダラスなニュースに、全世界のメディア界に激震が走る。

監督は『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』のジェイ・ローチ氏、脚本は『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のチャールズ・ランドルフ氏。シャーリーズ・セロンさんの特殊メイクを『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー賞を受賞したカズ・ヒロさんが担当し、前述の通り、アカデミー賞のメイクアップ&スタイリング賞を受賞。

2月28日公開の『黒い司法 0%からの奇跡』は、冤罪の死刑囚たちのために奮闘する弁護士ブライアン・スティーブンソンの実話を『クリード チャンプを継ぐ男』のマイケル・B・ジョーダンさん主演で映画化。

黒人差別が根強い1980年代アラバマ州。犯してもいない罪で死刑宣告された黒人の被告人ウォルターを助けるため、新人弁護士のブライアンが立ち上がる。しかし、仕組まれた証言や白人の陪審員たち、証人や弁護士たちへの脅迫など、数々の差別と不正が立ちはだかる。

Fukushima 50(フクシマフィフティ)

『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』
2020年3月公開
©2020『Fukushima 50』製作委員会

3月6日公開の『Fukushima 50』は、2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、現場に残り続けた名もなき人々を描いたドラマ。

マグニチュード9.0、最大震度7という巨大地震が起こした想定外の大津波が、福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲う。浸水により全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷やせない状況に陥った。このままではメルトダウンにより想像を絶する被害をもたらす。

1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する。全体指揮を執る吉田所長は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に怒りをあらわにする。しかし、現場の奮闘もむなしく事態は悪化の一途をたどり、近隣の人々は避難を余儀なくされてしまう。

現場の最前線で指揮をとる伊崎を佐藤浩市さんが、吉田所長を渡辺謙さんが演じ、吉岡秀隆さん、安田成美さんら豪華俳優陣が共演。監督は『沈まぬ太陽』などの若松節朗氏。

3月6日公開の『ジュディ 虹の彼方に』は、「オズの魔法使」で知られるハリウッド黄金期のミュージカル女優ジュディ・ガーランドが、47歳の若さで急逝する半年前の1968年冬に行ったロンドン公演の日々を鮮烈に描いた伝記ドラマ。

主演のレニー・ゼルウィガーさんは第92回アカデミー賞で主演女優賞を受賞。『トゥルー・ストーリー』のルパート・グールド監督がメガホンをとった。

3月20日公開の『ドクター・ドリトル』は100年間も世界中で愛読されているヒュー・ロフティング氏のベストセラー「ドリトル先生」を『アイアンマン』『シャーロック・ホームズ』のロバート・ダウニー・Jr.さん主演で映画化。

動物と話せるドリトル先生は、名医だが変わり者。世間から遠ざかり、様々な動物たちとひっそりと暮らしていた。しかし、若き女王が重い病に倒れたと聞き、ドリトル先生は女王を救える唯一の治療法を求めて伝説の島へと冒険の旅に出発する。一緒に行く仲間は助手のスタビンズ少年と、ドリトル先生が最も信頼する親友である頑固なオウム、臆病なゴリラ、とぼけたアヒル、陽気なシロクマ、皮肉屋のダチョウなど個性豊かな動物たち。ほかにもメガネをかけた忠実な犬や、おしゃべりなキリン、賢くて勇敢なキツネ、昆虫など数多くの生き物が登場。旅の中で明らかとなっていく、ドリトル先生の過去、国を揺るがす陰謀、物語はめまぐるしく動き出す。

既に試写会で鑑賞、ファンとしては、ロバート・ダウニー・Jr.さんがアイアンマンやシャーロック・ホームズとは趣が異なる姿を演じたのが興味深かったが、何より家族で楽しめる作品に仕上がっていた。

3月20日公開の『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』は、『スーサイド・スクワッド』に登場して世界的に人気を集めたマーゴット・ロビーさん演じるハーレイ・クインが主役のアクション映画。なお、ハーレイ・クインは2大アメコミの一つ、DCコミックスのキャラクターであり、アイアンマンはマーベル・コミックのキャラクター。

悪のカリスマ=ジョーカーと別れ、すべての束縛から解放されて覚醒したハーレイ・クイン。モラルのない天真爛漫な暴れっぷりが街中の悪党たちの恨みを買うなか、謎のダイヤを盗んだ少女を守るため、悪を牛耳る残忍でサイコな敵ブラックマスクとの全面対決へ。悪VS悪のカオスな戦いを前に、ハーレイはクセ者だらけの新たな最凶チームを結成する。

新型コロナウイルス対策には免疫力アップも重要

今年は年初から、リスク要因が相次いで現実化する展開となっているが、新型コロナウイルス(COVID-19)問題は先行きが読めない上に目に見えないことが一段の怖さを生んでいるようだ。

但し、ワクチンは今シーズンには間に合いそうにない。重症化した患者には、中国は、抗HIV薬、抗マラリア薬、抗インフルエンザ薬等を、米国も抗エボラウイルス薬等を投与しているようだが、国内では副作用リスクの判断もあり慎重な対応となろう。

こうした中、手洗いやうがい等の励行に加え、有効なのは免疫力アップだろう。感染しても、症状が軽ければリスクは小さく、回復後は抗体も備わる。そのためには、十分な睡眠をとり、栄養バランスの良い食事を摂ることが肝要だろう。またストレスをためないことも重要だが、ストレス発散には、適度な運動に加え、趣味に興じるのも一考か。ちなみに筆者の場合は水泳と映画鑑賞だ。

末澤 豪謙 プロフィール

末澤 豪謙

1984年大阪大学法学部卒、三井銀行入行、1986年より債券ディーラー、債券セールス等経験後、1998年さくら証券シニアストラテジスト。大和証券SMBC金融市場調査部長、SMBC日興証券金融市場調査部長等を経て、2012年よりチーフ債券ストラテジスト。2013年より金融財政アナリスト。2010年には行政刷新会議事業仕分け第3弾「特別会計」民間評価者(事業仕分け人)を務めた。日経債券アナリストランキング、14年連続10位内ランクイン。日経財政アナリストランキング2位(2004年〜2006年)。財政制度等審議会委員、国の債務管理の在り方懇談会委員、地方債調査研究委員会委員。趣味は、映画鑑賞、水泳、スキューバダイビング、アニソンカラオケ等。

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