アナリストの忙中閑話【第122回】

アナリストの忙中閑話

(2021年7月29日)

【第122回】東京五輪開幕、大橋選手夏季日本女子初の2冠、V’対V”の攻防山場に、ロボットアニメで初の100億超え

金融経済調査部 金融財政アナリスト 末澤 豪謙

東京夏季オリンピック開幕、異例づくしの大会

東京夏季オリンピック、第32回オリンピック競技大会(2020/東京)が7月23日、開幕した。国内での夏季オリンピックの開催は1964年東京大会以来、2度目。

当初は2020年7月開催の予定が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けて、史上初めて延期された。

また、開会式を含め、全42会場のうち、37会場が無観客となるなど、異例づくしの大会となった。

競技には205カ国・地域と難民選手団の約1万1,000人の選手が参加し、8月8日まで史上最多33競技339種目に臨む。

新たな競技・種目で日本人選手が活躍、初出場の若手も

23日の開会式に先駆け、21日には女子サッカーとソフトボールの競技が開始された。

ここまで、1週間経過したが、今回、新たに競技に加えられた野球・ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの計5競技のうち、既に、ソフトボールで金、スケートボードで2個の金と1個の銅、サーフィンで1個の銀と1個の銅メダルを獲得するなど、新競技での日本人選手の活躍が目立つ(7月28日現在)。

他にも、新種目の卓球混合ダブルスで水谷隼・伊藤美誠組がゲームカウント4-3で中国の許昕・劉詩雯組を破り、日本勢が卓球競技で初の金メダルを獲得するなど大金星もみられた。

また、男子体操の個人総合で金、団体で銀を獲得した橋本大輝選手など、オリンピック初出場の若手の活躍も目立つ。

大橋悠衣選手が、競泳女子400メートル及び200メートル個人メドレーで2冠、夏季大会日本女子初

但し、筆者が最も感銘を受けたのは、大橋悠衣選手が、競泳女子400メートル個人メドレーと200メートル個人メドレーで何れも金メダルを獲得、2冠を達成したことだ。

夏季大会で日本女子が2冠に輝いたのは史上初。

また、女子個人メドレーでの金メダルは日本勢初の快挙で、200メートルはメダル獲得自体が初めて、400メートルは2000年シドニー五輪銀メダルの田島寧子選手以来2人目。

個人メドレーがオリンピックに登場したのは1964年東京大会からであり、今回の大会に花を添える形になった。

個人メドレー、通称「コンメ」は、水泳の巧者のみが泳げる種目である。

筆者も小学校以来、水泳を嗜み、コロナ禍の前までは、毎年のように、年齢別水泳大会に出場していたが、個人メドレーで出場したことは過去一度もない。

専門は平泳ぎ、ブレストだが、大橋選手の400メートル個人メドレー時の平泳ぎほど、抵抗の少ない泳ぎは見たことがない。

平泳ぎは、息継ぎ時の上下動や蹴り時の足の伸縮等、クロールや背泳、バタフライと比べ、最も水抵抗の大きい、前進に対するエネルギー効率の悪い泳法である(浮揚効果は高い)。

結果、バタフライ、背泳、平泳ぎ、自由形と続く、個人メドレーでは、平泳ぎをどれだけ楽に速く泳ぐかが勝負の分かれ目となることが多い。

元々は大橋選手も平泳ぎが苦手だったとのことだが、今後は各国の一流選手が大橋選手の平泳ぎを手本にすることになりそうだ。

海外メディアでは「呪われた五輪」と報道

今回のオリンピックは様々な面で、異例だ。

新国立競技場の計画白紙撤回問題に続き、公式エンブレムの盗用疑惑・撤回問題も発生、その後も、失言等で、組織委員会スタッフの辞任、解任が開会式直前まで相次いだ。

28日には台風8号が1951年の統計開始以来初めて、宮城県に上陸。宮城県ではサッカー競技を実施。

サーフィンやボートなど一部競技の前倒しや延期等を除き、台風8号による大きな影響はなかったが、海外メディアでは、東京の酷暑と併せて、「呪われた五輪」との報道もなされている。

国内でも、40年周期は縁起が悪いとの見方もあった。1940年には東京オリンピックが返上となり、札幌冬季オリンピックが中止となった。1980年のモスクワ夏季オリンピックはボイコット問題が発生。もっとも、1980年のレークプラシッド冬季オリンピックは無事開催されている。

やはり、最大の問題は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下での開催であり、オリンピック及びパラリンピックの開催期間中に、日本国内で「感染爆発」が起きるか否か、また、来日した選手や関係者を通じて、海外に感染が拡大するか否かが後世、今回の大会の評価を定めることになりそうだ。

東京都では足元、COVID-19の感染者が急拡大

現実には、東京都では足元、COVID-19の感染者が急拡大している。

開会式前日の7月22日からの4連休の最終日の25日以降、東京都の新規感染者数は、25日(日)には1,763人、26日(月)は1,429人、27日(火)は2,848人、28日(水)は3,177人と、何れも、同曜日としては過去最多となり、27日以降は、これまで最多だった1月7日の2,520人を抜いて過去最高を更新中だ。

全国でも28日の新規感染者は9,576人(NHK調べ)と、過去最多を更新した。

政府及東京都はワクチン接種の進捗で、年明けの第3波時と比較すると、現時点でのリスクは大きくないとの認識か

もっとも、65歳以上の高齢者はワクチン接種が進捗したことで、重症者や入院患者は抑制されており、現在では、50歳代以下が入院患者の大半を占めている。

菅首相は27日の会見で、「感染者のうち65歳以上の高齢者の割合というのは2パーセント台ということです。そして、30代以下が約7割を占めているということであります。一方40代、50代の方の中で入院が増えており、デルタ株の割合も急速に増加しており、まずは4連休を含めて、人流も含めて分析していくことにしました。さらに、各自治体と連携しながら、強い警戒感をもって感染防止に当たっていく。そして、重症化リスクを7割減らす新たな治療薬を、政府で確保しておりますので、この薬について、これから徹底して使用していくことも確認いたしました」とし、オリンピック中止の選択肢に関しては「人流も減っていますし、そこはありません」(首相官邸HP)としている。

東京都福祉保健局の吉村局長も27日、報道各社に対して、「年明けの第3波のときとは本質的に異なっているので、医療に与える圧迫は変わっている。いたずらに不安をあおることはしていただきたくない」(28日付けNHK)と述べており、年明けの第3波時と比較すると、現時点でのリスクは大きくないとの認識のようだ。

ワクチン接種に関しては、5月の連休後、我が国でも接種が急拡大している。

27日時点で、人口に占める割合は1回接種が11.20%、2回接種が26.43%と、少なくとも1回接種した比率は37.63%に上昇(Our World in Data調べ)。

COVID-19のパンデミックは、我が国のみならず、世界的に感染第5波が明瞭に

但し、COVID-19のパンデミックは、我が国のみならず、世界的に感染第5波が明瞭となっている。

WHO(世界保健機関)によると、7月19日から7月25日の週次の新規感染者数は389万9,861人と、5週連続で前週を上回った。

一方、7月19日から7月25日の週次の新規死者数は6万9,762人と、3週連続で前週を上回った。前週まで抑制されていた死者数もインドネシアなどで急増、明確な増加に転じた。

内外に共通するのは、バリアント:変異株、特に、懸念される変異株の感染拡大、インド由来のデルタ株は132カ国・地域で確認

感染が拡大している地域は、米国、欧州、アジア、オセアニアなどで、WHOが管轄する6つの地域のうち3つの地域で増加。

各国に共通するのは、バリアント:変異株、特に、懸念される変異株(Variant of Concern)の感染拡大だ。また、サッカーの欧州選手権で多数のクラスターが発生したように、経済活動の再開が感染拡大を促進する要因になっているようだ。

これまで、中南米では、ブラジル由来のガンマ株(P.1)が、アフリカでは南アフリカ由来のベータ株(B.1.351)が、我が国や米国、欧州の大陸諸国では英国由来のアルファ株(B.1.1.7)が、インドや英国ではインド由来のデルタ株(B.1.617.2)が主流となっていたが、今や大半の地域で、インド由来のデルタ株(B.1.617.2)が主流になりつつある。

WHOによると、7月27日時点で、少なくとも132カ国・地域で、デルタ株の感染が確認されている。

米CDCによると、既に米国では、デルタ株の割合は7月17日までの2週間には83.2%を占め、大半を占めることになっている。6月19日までの2週間は31.9%だったが、7月3日までの2週間は61.7%に上昇、2週間で倍増のペースだ。

アルファ株、ベータ株、ガンマ株、デルタ株は懸念される変異株(VOC)に指定

米国でも、英国由来のアルファ株(B.1.1.7)よりも、デルタ株(B.1.617.2)は明らかに感染スピードが速い。

なお、ブラジル由来のガンマ株(P.1)も、米国では10%弱の比率を安定的に占めており、感染力は相当程度強いと言えそうだ。

これらは、WHOやCDC、我が国の感染研においても、南アフリカ由来のベータ株(B.1.351)とともに、何れも、懸念される変異株(VOC)に指定されている。

東京都でもデルタ株の比率は米国同様、2週間に2倍となるペースで拡大

デルタ株の感染拡大はわが国でも同様だ。

「L452R」変異を調べる東京都のスクリーニング検査の結果、7月18日までの1週間で都内の陽性率は46.3%となり、5週連続で上昇。7月11日までは30.6%、7月4日までは21.5%、6月27日までは14.7%。7月25日までの1週間では速報値ながら56.4%に上昇。米国同様2週間で2倍に上昇している。

当面、デルタ株の感染拡大は不可避か

前述のように、我が国では7月21日から、東京オリンピックの競技が開始され、23日には開会式も開催された。開会式などは無観客で行われたが、4連休で東京から地方への人流も増加。

2019年段階では、オリンピック開催時のテレワークが推奨されたが、朝夕の交通状況等を勘案すると、コロナ禍で上昇したテレワーク比率が足元、一段と上昇したとは考えにくい状況だ。

緊急事態宣言への慣れや自粛疲れも深刻で、当面、デルタ株の感染拡大は不可避と言えそうだ。

デルタ株の感染力は従来株の約2倍、「L452R」変異は、日本人の6割に対し、細胞性免疫の効果を低くする可能性

アルファ株は従来株の1.3-1.7倍(米CDCは1.5倍と推定)感染力が強いとされるが、デルタ株はアルファ株の1.4-1.6倍感染力が強い(英PHE)とされ、従来株比では約2倍となる。

加えて、デルタ株が持つ「L452R」変異は、日本人の6割に対し、細胞性免疫の効果を低くする可能性も指摘されている。

新型コロナウイルスに対し、CTL(細胞傷害性T細胞)やマクロファージが直接細胞を攻撃する免疫反応である細胞性免疫のうち、日本人の6割が持つとされる白血球の型「HLA(ヒト白血球抗原)-A24」は強く認識するものの、「L452R」変異は「HLA-A24」による細胞性免疫から逃避、つまり免疫細胞の働きを抑制するなど、免疫の効果を弱めるとともに、ウイルスの感染力を増強させる可能性が指摘されている。

ワクチン接種を急ぐしか、効果的な対処法はなさそう

また、デルタ株は、ワクチンの効果もアルファ株比減殺され、発展途上国や新興国に主に供給されているロシア製や中国製のワクチンではほとんど感染予防効果がみられない可能性がある。

我が国で接種されているファイザー・ビオンテック製及びモデルナ製、また、アストラゼネカ製のワクチンでは、感染予防効果や重症化予防効果が確認されているが、1回接種では効果は極めて限定的で、2回接種が必要だ。なお、中和抗体価が十分に上昇する完全接種には2回目接種から2週間経過が必要。

オリンピック及びパラリンピックという「スポーツの祭典」を実施している最中に、外出自粛等を呼び掛けても、人流の抑制は困難だろう。やはり、ワクチン接種を急ぐしか、効果的な対処法は思いつかない。

今夏が、「V’対V”」の攻防の山場に

世界的に、対COVID戦争は、2020年のウイルス(VIRUS)とロックダウン(LOCKDOWN)の攻防、「V対L」の攻防が、今年に入り、ウイルスとワクチン(VACCINE)の攻防、「V対V’」の攻防に変化した。

現在は、ワクチンとバリアント(VARIANT)の攻防、「V’対V”」の本格的な攻防に変化している。特に、我が国の場合、ちょうど、夏季オリンピックとパラリンピックが開かれている今夏が、「V’対V”」の攻防の山場となりそうだ。

4度目の緊急事態宣言の発令で、7月12日から東京都では、観客数上限50%で映画上映

4度目の緊急事態宣言の発令で、7月12日から東京都では、再度、観客数上限50%で映画の上映が行われている。

前週末(7月24日-25日)の映画の観客動員ランキングでは、前月号で特集した細田守監督の『竜とそばかすの姫』が2週連続でトップとなった(興行通信社調べ、以下同じ)。

公開初日に鑑賞したが、音楽と映像の美しさでは、細田作品でも秀逸で、ミュージカル・アニメ的な仕上がりとなっている。

第2位は前週に続き、『東京リベンジャーズ』。

第3位には、『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』が初登場。

第4位は前週に続き、『ハニーレモンソーダ』がキープ。

前月号で特集した『ゴジラvsコング』は第5位に、『ブラック・ウィドウ』は第6位と、何れもワンランクダウン。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』が「ロボットアニメとして初の100億超え」を達成

3月8日公開の『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は7月21日に大部分の映画館で上映が終了したが、累計興収は102億2千万円に達し、庵野秀明総監督が目標としていた「ロボットアニメとして初の100億超え」を達成した。2021年の日本国内公開作品では最多興収。

筆者は千秋楽の21日を含め、計7回鑑賞したが、最終の上映回では、「終劇」後、会場に拍手が巻き起こった。

なお、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』は8月13日(金)から日本を含む 240 以上の国と地域でAmazonPrimeVideoにて配信される予定。

タイトル名などから、やや宗教的な色彩を帯び、好き嫌いが分かれる可能性もあるが、海外での高評価を期待したい。

本日、7月29日以降公開の注目作品

本日、7月29日公開の『ジャングル・クルーズ』は、東京ディズニーランドでも人気の高いアトラクション「ジャングルクルーズ」を実写映画化したアクションアドベンチャー。

アマゾンに伝わる「不老不死の花」を求め、観光客相手のクルーズ船の船長フランクと、ワケありの女性博士リリーは、謎に包まれたジャングルの上流奥深くへ。そこには、伝説の秘宝を狙う追跡者との壮大な争奪戦と、驚くべき衝撃の真実が待ち受けていた。この夏、スリルと興奮に満ちた、史上空前のアトラクション・アドベンチャーが始まる。フランク役でドウェイン・ジョンソンさん、リリー役でエミリー・ブラントさんが出演。

30日公開の『イン・ザ・ハイツ』は、トニー賞4冠とグラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞したブロードウェイミュージカル「イン・ザ・ハイツ」を映画化。『クレイジー・リッチ』のジョン・M・チュウ監督がメガホンをとった。

NYの片隅に取り残された街、ワシントン・ハイツ。住民たちで賑わう大通りはいつも、歌とダンスであふれている。その街で育ったウスナビ、ヴァネッサ、ニーナ、ベニーの4人は、仕事や進学、恋につまずきながら、それぞれの夢を追っている。暑さが激しい真夏に起こった大停電。4人の若者たちの、そして熱い絆でつながるワシントン・ハイツの人々の運命が大きく動き出す。

キネマの神様

『キネマの神様』
2021年8月6日(金)全国ロードショー
©2021「キネマの神様」製作委員会

8月6日公開の『キネマの神様』は、松竹映画100周年記念作品で、原田マハ氏の同名小説を山田洋次監督が映画化。

映画監督を目指し、助監督として撮影現場で働く若き日のゴウは、撮影所近くの食堂の娘・淑子や仲間の映写技師テラシンとともに夢を語らい、青春の日々を駆け抜けていた。しかし、初監督作「キネマの神様」の撮影初日に転落事故で大きなケガを負い、作品は幻となってしまう。大きな挫折を味わったゴウは夢を追うことを諦めてしまい、撮影所を辞めて田舎へと帰っていった。それから約50年。かつて自身が手がけた「キネマの神様」の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める。

現在のゴウを沢田研二さん、若き日のゴウを菅田将暉さんが演じる。なお、ゴウ役は当初、志村けんさんが務める予定だった。

同じく6日公開の『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、『ワイルド・スピード』シリーズの第9作。

ドミニク(ビン・ディーゼル)は、良き父となるべく、レティ(ミシェル・ロドリゲス)と共に日々家事に勤しむ日々を過ごしていた。ある日、何者かによって息子ブライアンが誘拐されてしまう。誘拐犯を追った先で見つけたのはなんと、ドミニクの実弟ジェイコブだった。そして、裏で糸を引いているのは過去の敵であったサイファー。ジェイコブは兄を超えるべくドミニク及びその仲間に次々と攻撃を仕掛けていく。ドミニクは本当のファミリーとの再会に動揺するが、苦楽を共にしてきた大事なファミリーが危険にさらされることに憤慨し、ジェイコブとの戦闘に踏み切ることに。

妖怪大戦争 ガーディアンズ

『妖怪大戦争 ガーディアンズ』
2021年8月13日全国ロードショー
©2021『妖怪大戦争』ガーディアンズ

13日公開の『妖怪大戦争 ガーディアンズ』は、1968年に製作された大映の特撮映画を、2005年に三池崇史監督と神木隆之介さん主演でリメイクした『妖怪大戦争』に続く妖怪アドベンチャー。三池監督が再びメガホンをとり、人気子役の寺田心さんが主演を務める。

フォッサマグナに眠る古代の化石たちが一つに結集し、巨大な妖怪獣へと姿を変えた。向かう先は東京。このまま妖怪獣の進撃を許せば、人間も妖怪たちもタダでは済まない。

この危機に妖怪たちは、伝説の武神『大魔神』の力を借りるため、伝説の妖怪ハンター・渡辺綱の血を受け継ぐ気弱な少年・渡辺ケイに白羽の矢を立てる。しかし、ひょんなことから、ケイと間違えて弟のダイが妖怪たちに連れ去られてしまう。ダイを助けるため、ケイは謎の妖怪剣士・狐面の女の導きで大魔神のもとへ向かうが、人間嫌いの狸の大妖怪・隠神刑部がケイと妖怪たちに待ったをかける。そして渡辺綱の末裔であるケイの命を狙う、鬼の一族が姿を現わすのだった。はたして、選ばれた少年・ケイは弟を救い、大魔神をよみがえらせ、妖怪獣を止めることができるのか?すべてを巻き込んだ妖怪大戦争がついに始まる。

同じく13日公開の『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』はDCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦う姿を描いたアクションエンタテインメント。デビッド・エアー監督により映画化された『スーサイド・スクワッド』を『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジャームズ・ガン監督が引き継いだ。

政府に招集されたのは、全員終身刑の愛すべきクソやばい14人の悪党たち。サメ人間・悪カワ・武器オタ・筋肉野郎・水玉の陰キャ・ほか多数。人類最大の脅威、極秘「怪獣」プロジェクトに立ち向かう。たった10年の減刑と引き換えに、いつ誰が死ぬかわからない、成功率0%のデス・ミッションがいま開幕。

前作に続いてハーレイ・クイン役を演じるマーゴット・ロビーさん、イドリス・エルバさん、ジョン・シナさん、ジョエル・キナマンさんらが出演。キング・シャークの声はシルベスター・スタローンさんが担当した。

東京夏季オリンピック・パラリンピック、「終わり良ければ全て良し」を期待

開会式前日までドタバタ劇が続いた東京夏季オリンピックだが、混乱はボランティアにも波及している。

筆者もフィールド・キャストと呼ばれるボランティアに応募し、6月初にはユニフォームも受けとったが、無観客となったことで、イベントサービスという観客の手荷物検査等の担当は「お役御免」に。代わりに、送迎車のドライバー等を今週末から担当する予定だが、まだまだ、混乱は続きそうな雰囲気も。

COVID-19の全国の新規感染者は28日、過去最多の9,576人となった(NHK調べ)。

私自身のボランティア活動は感染拡大防止のため、7月中旬の2回目のワクチン接種から2週間経過後に開始するつもりだ。

内外の選手の活躍には引き続き期待したいが、オリンピックが「感染爆発」の起爆剤になっては元も子もない。

パラリンピック(8月24日−9月5日)を含め、「終わり良ければ全て良し(All's well that ends well.)」となってほしいものだ。

末澤 豪謙 プロフィール

末澤 豪謙

1984年大阪大学法学部卒、三井銀行入行、1986年より債券ディーラー、債券セールス等経験後、1998年さくら証券シニアストラテジスト。同投資戦略室長、大和証券SMBC金融市場調査部長、SMBC日興証券金融市場調査部長等を経て、2012年よりチーフ債券ストラテジスト。2013年より金融財政アナリスト。2010年には行政刷新会議事業仕分け第3弾「特別会計」民間評価者(事業仕分け人)を務めた。財政制度等審議会委員、国の債務管理の在り方懇談会委員、地方債調査研究委員会委員。趣味は、映画鑑賞、水泳、スキューバダイビング、アニソンカラオケ等。

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