2025/10/23 06:55

◇ＮＹ円相場、横ばい　１ドル=151円90銭～152円00銭　米株安は支え 【ＮＱＮニューヨーク=田中俊行】22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいだった。前日と同じ１ドル=151円90銭～152円00銭で取引を終えた。貿易問題で対立する米中の関係が悪化するとの懸念で「低リスク通貨」とされる円に買いが入った。ただ日銀の追加利上げ観測が後退するなかで円売り・ドル買いが出て、方向感に欠ける展開だった。

　ロイター通信は22日、トランプ政権が米国製のソフトウエアを搭載する製品の対中輸出規制を検討していると報じた。米中貿易摩擦を巡る先行き不透明感が強まり、22日のダウ工業株30種平均は300ドルあまり下げた。投資家の運用リスクを取る姿勢が後退し、円買い・ドル売りが優勢になる場面があった。

　米中貿易摩擦が深刻化すれば企業活動などが停滞し米景気を下押しする可能性がある。「米中対立を想起させるニュースが伝わると、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の追加利下げ観測が高まってドル売り圧力が強まりやすい」（邦銀の為替担当者）との声が聞かれた。

　もっとも円買いの勢いは限られた。高市早苗首相は21日に「日銀が政府と十分に連携を密にして意思疎通を図っていくことが何よりも大事だ」と語っていた。積極的な財政運営や金融緩和を掲げてきた高市氏の首相就任で、日銀による早期の追加利上げは見込みづらいとの見方は引き続き根強く、円売り・ドル買いも出た。
　
　円の高値は151円51銭、安値は152円05銭だった。

　円は対ユーロで続落し、前日比20銭の円安・ユーロ高の１ユーロ=176円35～45銭で取引を終えた。ドルに対してユーロ買いが優勢になると、対円でもユーロ高が進んだ。

　ユーロは対ドルで４営業日ぶりに反発し、前日比0.0010ドルのユーロ高・ドル安の１ユーロ=1.1605～15ドルで取引を終えた。米中貿易摩擦への懸念でユーロ買い・ドル売りが入った。
　
　ユーロの高値は1.1622ドル、安値は1.1575ドルだった。

2025/10/23 06:02

◇ＮＹ債券、長期債続伸　10年債利回り3.95％　米中懸念で、20年債入札も支え 【ＮＱＮニューヨーク＝田中俊行】22日のニューヨーク債券市場で長期債相場は３日続伸した。長期金利の指標となる表面利率4.250％の10年物国債利回りは前日比0.01％低い（価格は高い）3.95％で取引を終えた。米中関係を巡る不透明感から、相対的に安全な資産とされる米国債に買いが入った。22日の20年債入札を波乱なく通過したのも債券相場を支えた。

　ロイター通信は22日、トランプ政権が米国製のソフトウエアを搭載する製品の対中輸出規制を検討していると報じた。実際に規制を導入すれば米中の貿易協議や米経済に悪影響が出るとして、22日のダウ工業株30種平均は300ドルあまり下落した。投資家のリスク選好姿勢が後退し米国債の買いを誘った。

　米財務省が22日に実施した20年債入札では、落札利回りが入札結果の公表直前の市場実勢を下回る「強め」の結果だった。「米中貿易摩擦が長引くことによる債券相場の先高観が意識され、投資家の需要が集まった」（オックスフォード・エコノミクスのジョン・キャナバン氏）との声があった。入札結果を受けて金利に低下圧力がかかった。

　もっとも金利の低下幅は限られた。米連邦政府機関の一部閉鎖が22日目となり、注目度の高い米経済指標の発表は引き続き見送られている。米国の消費が底堅さを保つなかで「米連邦準備理事会（ＦＲＢ）の利下げペースは市場の想定より緩やかになる可能性がある」（キャナバン氏）との見方もあり、持ち高調整の売りが出た。

　金融政策の影響を受けやすい２年債の利回りは前日比0.01％低い3.44％で終えた。

2025/10/23 05:35

◇米国株、ダウ反落し334ドル安　米中対立を懸念　ナスダック続落 【ＮＱＮニューヨーク=矢内純一】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は４営業日ぶりに反落し、終値は前日比334ドル33セント（0.71％）安の４万6590ドル41セントだった。貿易問題を巡る米中対立への警戒から、ハイテク株を中心に売りが出た。ダウ平均の下げ幅は460ドルを超える場面があった。

　トランプ米政権が米国製のソフトウエアを搭載した製品の対中輸出規制を検討しているとロイター通信が22日に報じた。中国のレアアース（希土類）の輸出規制への対抗措置だという。米中の緊張が高まることへの懸念につながった。

　ダウ平均は前日に最高値を更新していた。市場では「高値警戒感があるなかで、米中対立を示唆するニュースに売りで反応しやすかった」（シーミス・トレーディングのジョセフ・サルッジ氏）との指摘があった。

　ダウ平均の構成銘柄ではないが、ネットフリックスが10％安となった。前日に発表した2025年７～９月期決算で1株利益が市場予想を下回った。前日に四半期決算を発表した半導体のテキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）も5.6％下落した。両社の決算が市場の高い期待に届かず、投資家心理の重荷となった面があった。

　今週から来週にかけて、大手ハイテク企業の決算発表が相次ぐ。ネットフリックスなどの決算が市場の予想を下回ったことで、ほかの企業決算への警戒が広がったとの見方があった。

　ダウ平均の構成銘柄では、セールスフォースやアマゾン・ドット・コム、アップルが下落した。キャタピラーやゴールドマン・サックスも安かった。半面、ＩＢＭやシェブロン、ナイキが上昇した。

　ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。終値は前日比213.270ポイント（0.92％）安の２万2740.396（速報値）だった。テスラやデータ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズが下落した。アドバンスト・マイクロ・デバイス（ＡＭＤ）などの半導体株も売られた。

2025/10/23 05:01

◇米国株、ダウ反落　米中対立を警戒　ネットフリックスが大幅安 【ＮＱＮニューヨーク=矢内純一】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は４営業日ぶりに反落し、終値は前日比334ドル33セント安の４万6590ドル41セント（速報値）だった。貿易問題を巡る米中対立への警戒が再び高まり、ハイテク株を中心に売りが出た。ダウ平均の下げ幅は460ドルを超える場面があった。

　トランプ米政権が米国製のソフトウエアを搭載した製品の対中輸出規制を検討しているとロイター通信が22日に報じた。中国のレアアース（希土類）の輸出規制への対抗措置だという。米中の緊張が高まることへの懸念につながった。

　ダウ平均は前日に最高値を更新していた。市場では「高値警戒感があるなかで、米中対立を示唆するニュースに売りで反応しやすかった」（シーミス・トレーディングのジョセフ・サルッジ氏）との指摘があった。

　ダウ平均の構成銘柄ではないが、ネットフリックスが一時10％あまり下落した。前日に発表した2025年７～９月期決算で１株利益が市場予想を下回った。前日に四半期決算を発表した半導体のテキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）も売られた。両社の決算が市場の高い期待に届かず、投資家心理の重荷となった面があった。

　ダウ平均の構成銘柄では、セールスフォースやアップル、アマゾン・ドット・コムが下落した。キャタピラーやアムジェンも売られた。半面、ＩＢＭやウォルマート、マクドナルドが上昇した。

　ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、終値は前日比213.270ポイント安の２万2740.396（速報値）だった。

2025/10/22 23:02

◇米国株、ダウ反落で始まる　ハイテク株に売り　ネットフリックスは一時９％安 【ＮＱＮニューヨーク=森川サリー】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は４営業日ぶりに反落して始まり、午前９時35分現在は前日比81ドル25セント安の４万6843ドル49セントで推移している。前日に最高値を更新した後で、主力株の一部に利益確定の売りが出ている。ハイテク株の一角が下げ、相場の重荷になっている面もある。

　ダウ平均は前日に最高値を更新し、初の４万7000ドル台が視野に入りつつある。短期的な過熱感が意識されやすい。構成銘柄では、アップルやアマゾン・ドット・コム、セールスフォースなどが下落している。

　ダウ平均の構成銘柄ではないが、ネットフリックスが一時９％ほど下落した。21日夕に発表した2025年７～９月期決算では、１株利益が市場予想を下回った。25年12月期通期の売上高営業利益率の見通しを引き下げたことも嫌気され、売りが先行している。

　半導体のテキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）は9.8％安となる場面があった。21日発表の25年７～９月期決算と併せて発表した25年10～12月期見通しでは、売上高と１株利益が市場予想に届かず、売りが膨らんでいる。半導体関連の一部にも売りが波及している。

　そのほかのダウ平均の構成銘柄では、ベライゾン・コミュニケーションズやユナイテッドヘルス・グループが安い。一方、マイクロソフトやシェブロン、スリーエムが上昇している。

　ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。