INTERVIEW 01 投資銀行部門のおもしろさと、これからの働き方

テクノロジー・メディア&テレコム(TMT)グループを共同グループヘッドの一人として率いる三日市さんに話を聞きました。

チームとして機能するかを考え、環境を整える

─SMBC日興証券に入社を決めた理由を教えてください

実は、新卒で入ったのは旧・住友銀行で、9年ほど在籍しました。海外駐在時に外資系の投資銀行で働く機会があり、ダイナミックな仕事内容に惹かれて転職をし、12年ほど外資系の投資銀行で働きました。その後、政府系金融機関でプライベート・エクィティを中心に企業への成長投資をしていたときに、「SMBC日興証券GIB部門においてグローバル案件で他証券会社と戦える、更なる体制強化をやらないか」とお誘いいただいたのがきっかけです。

セルサイドとバイサイド、日系と外資系、自分でもいろいろな経験を持っていると思っていますし、恩返しというと大げさですが、「自分でお役に立てるなら」とSMBC日興証券に入社しました。

─どのような業務を担当していますか

今は、テクノロジー・メディア&テレコム(TMT)グループの共同グループヘッドとして、先ずはグループの組織運営と体制整備に携わっています。TMTグループはセクターのカバレッジ部隊なので、お客さまとの信頼関係を構築することで、付加価値の高い提案を行って案件を獲得し、獲得した案件を確実に執行することが仕事です。多くの人が関わり、まさに「チーム」として取り組む必要があります。私の役割は、どのようにしたらチームが機能するかを考え、機能する環境を整えて実行する現場監督ですね。

働きやすい環境をつくるために

─組織づくりで心掛けていることはありますか

コミュニケーション・公平性・透明性の3つです。仕事をする上で大切なのは、お客さまでも社内でも社外でも、信頼関係をしっかり築くことです。そのためにコミュニケーションは欠かせませんし、公平性や透明性も、信頼関係を築く上で重要なポイントになります。チーム内でも機会をフェアに用意する、ブラックボックスで物事を決めない、人事評価も正確に伝えて「これを改善していこう」と伝えていく、そうした一つ一つが働きやすい環境を作っていくのだと思います。

かつての証券業界は、決して労働環境がいいとは言えない業界でした。今は、健康管理の観点からも、全員の退社時間を毎日チェックしたり、匿名でフィードバックを吸い上げて環境改善に反映したりしています。会社を変えていこうと思ったら、まずは現場から変えていかないといけないと思っているので、やりがいもありますし、やりたいことをやらせてもらっている状況です。

歯車になるな

─投資銀行業務の魅力はどんなところにあると思いますか

M&Aや資金調達を通じて、お客さまの企業の成長を支える経営・事業戦略や財務戦略の支援に、密接に関われる点だと思います。当社の場合は、クロス・ボーダーのM&Aや大型のグローバル・オファリングなど、国内に留まらない業務経験を積むこともできますし、Jeffriesなどとの提携によりグローバル・ネットワークも拡大しているので、仕事の面白さや活躍の場も広いと思います。また、いろいろなバックグラウンドを持つ人がいるので、一緒に仕事をすることで学びもあると思います。

─最後に就職活動をしている学生へメッセージをお願いします

私は以前、プライベート・エクィティ投資をしていたことがありました。つまり、証券会社に発注する側です。そのときに見ていたのは「この人に任せたら、しっかり仕切って案件を遂行してくれるのか」という点でした。ただ、「この人なら大丈夫!」というエッジの立った人材は1年、2年で育つものではありません。ある程度の経験が必要になってきます。

若い人に関しては、「歯車になるな」と伝えたいですね。自分なりの興味、好奇心を持って物事を受け止め、日々過ごしてほしいです。会社に入ってからも「何のために提案書をつくっているのか、何を達成しようとしているのか」、理解しているのとしていないのとでは、成長軌道も変わってくるものですから。

三日市 隆

コーポレート・ファイナンス本部
テクノロジー・メディア&テレコム(TMT)グループ
共同グループヘッド