中国株式の基礎知識2

はじめて中国株をお取引される方へ、その魅力やお取引の基礎知識をご紹介いたします。

2.香港の株式市場

香港株式市場は、大きくメインボードとGEM市場の2つの市場に分かれます。各市場には、H株、レッドチップ、その他の香港株に大別されます。

H株(H Shares)

登記地が中国本土となっている企業が香港で発行する株式です。H株を発行するのは中国で登記された純然たる中国企業で、本土で事業を展開しながら香港市場に上場しているものを指します。
H株の「H」は「Hong Kong」の頭文字を採ったもの。道路、電力、鉄鋼など重厚長大型の国有企業が多く、これらの企業が、香港市場で海外の資金を調達する手段となっており、中国本土の法律が適用されます。

レッドチップ(Red Chip stocks)

中国政府資本が30%以上で、香港またはバミューダ、ケイマン諸島などのタックスヘイブンで登記されている銘柄です。
レッドチップ(Red Chip stocks)は、中国本土に主な事業資産を有している海外登記の企業で、香港に上場しているものを指します。法律と会計制度は登記地のものが適用されます。
「レッドチップ」という名称は、優良株を意味する「ブルーチップ」を中国共産党のカラーにもじって呼んだことからきています。1980年代から中国資本による香港企業の買収が相次いだことから発展した市場ですが、90年代以降は通信、テクノロジー関連の有力企業を中心に上場数が急増しました。

H株、レッドチップのいずれにも属さないもの

香港上場銘柄には、H株、レッドチップのいずれにも属さないものも多数存在します。これらは香港の地場企業または海外の香港上場企業などです。

GEM(Growth Enterprise Market)

GEM市場は「Growth Enterprise Market」の略で、香港証券取引所が1999年11月に併設した成長企業向け市場です。中小型成長株を対象としており、株主数や売上高などの公開基準がメインボードに比べて緩やかで、米国の店頭株市場ナスダック(NASDAQ)に相当する市場といえるでしょう。
最近では、投資家への認知度を高め、企業発展を図る目的で、GEM市場からメインボードへ指定替えをする企業も見受けられます。

【中国の株式市場】

  香港市場 上海市場 深セン市場
メインボード GEM A株 B株 A株 B株
H株 レッド
チップ
その他
香港株
H株 レッド
チップ
その他
香港株
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