FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」
【第25回】

日興で相続対策

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(2016年4月28日)

【第25回】お墓の引っ越しについて

FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」では、毎月1回、相続に関連したお役立ち情報から最新の話題までをお伝えしております。第25回目のコラムは、お墓に関するお話です。

お墓に関する問題

昨今、「終活」という言葉をテレビなどで耳にする機会が増えてきました。「終活」では、相続や介護、終末医療、葬儀、お墓など様々なテーマがありますが、今回のコラムでは、少子化や核家族化、都心部への人口集中等を背景として、生前に解決しておきたい厄介な問題として話題になることが多くなってきた「お墓に関するお話」をいたします。

お墓は親から子、子から孫へ代々承継されていくものですが、近年ではお墓を継ぐ人がいなかったり、お墓を引き継ぐ子が故郷から遠く離れた場所で生活しているためにお墓を維持管理していくことや定期的にお参りすることが難しくなるケースが増えてきているそうです。

お墓の引っ越しは増加傾向

遠方にあるお墓の維持管理について、子や孫の代まで負担を掛けたくないと考える方は多いのではないでしょうか。実際に故郷のお墓を住まいの近くに引っ越しさせる方は増加傾向です。お墓を別の場所へ移すことを「改葬」といいますが、厚生労働省が公表している「改葬」の年間件数の推移をみてみると、平成21年は72,050件でしたが、翌年以降毎年増え続けて平成25年には88,397件となっています。

お墓の引っ越しの手続き

「改葬」を行う場合は、故郷の墓地管理者(お寺など)と新しい墓地管理者(引っ越し先のお寺や霊園など)との交渉や手続き、さらに市区町村役場での手続きも必要になります。

改葬するまでの一般的な流れは以下の通りとなります。

①受入証明書(使用許可証)の交付 新しいお墓を決定して新しいお墓の管理者(お寺や霊園)から交付してもらいます。
②改葬許可申請書の準備 既存のお墓がある市区町村役場で改葬許可申請書を取得し、既存のお墓の管理者から埋蔵証明欄に記名・押印をもらいます。(※埋蔵証明書が改葬許可申請書と別葉になっていることもあります。また、①受入証明書の交付より前に行うこともあります。)
③改葬許可書の交付 改葬許可申請書(埋蔵証明書を含む)を既存のお墓のある市区町村役場に提出し、改葬許可書を交付してもらいます。
④改葬許可書の提出 改葬許可書を新しいお墓の管理者に提出して手続きは完了です。新しいお墓への納骨を行います。

改葬に掛かる費用は、今までのお墓を更地にする費用や墓石を移動する場合の運搬費用、新しくお墓を建てる場合の墓石代、新しいお墓の永代使用料など、掛かる費用にばらつきがあるようです。

お墓の引っ越しに関する留意点

改葬の手続きで、既存のお墓の管理者から埋蔵証明欄に記名・押印をもらうにあたり、高額な離壇料を請求されるトラブルも発生しているようです。お墓の管理者にあたるお寺と疎遠だったり関係が希薄になっていると、スムーズに話しが進まないことにもなりかねませんのである程度の関係構築を図っておくことも必要です。なお、改葬の手続きでは、お寺にいきなり埋蔵証明欄への記名・押印をお願いするよりも、先ずは現状の問題についてお寺の住職様に相談することから始めるのもいいのではないでしょうか。また、故郷にお住まいの親類縁者への報告や理解を得ること等も必要になってきます。子や孫の代になってしまうと親類縁者との関係はさらに希薄になってしまい、大変になってしまいます。同じような問題を抱えていらっしゃる方におかれましては、問題解決のための選択肢の一つとしてお墓の引っ越しについてご検討してみてはいかがでしょうか。

ご留意事項

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