FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」
【第48回】

FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」バックナンバーへ

(2020年2月26日)

【第48回】故人の金融資産を調べる方法 −預金口座の調べ方−

FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」では、相続に関連したお役立ち情報から最新の話題までをお伝えいたします。第48回目のコラムは、故人の預金口座等の調べ方に関するお話です。

財産調査からスタートする相続手続きや相続税申告

相続が発生すると、各種手続きや遺産分割、相続税申告等を行いますが、まず最初に、故人がどのような財産をどれぐらい持っていたかを調べることから始めることになります。もし、財産の概要を把握できていないと、誰が何を相続するかといった遺産分割の話し合いができません。また、名義変更手続きや相続税申告も適正に行うことができません。

生前に遺言書等が作成されていないと、故人の財産を調べるのは大変な作業です。中でも複数の金融機関に口座を保有されていた方や、同一金融機関の複数の支店に口座を保有されていた方も多いので、これを一つ一つ調べるのは大きな負担になります。
遺言書等を作成されていた方でも、作成後かなり月日が経過している場合は、そこには載っていない財産があることもありますので、口座を開設している可能性がある金融機関については、念のために調べておくことをお勧めします。

まずは家の中の持ち物捜しから

故人の財産を調べる場合、まず家の中のあらゆる場所から捜し始めることになります。タンス・チェスト・サイドボード・本棚、押し入れやクローゼット等に積まれている昔の荷物を詰め込んでいる段ボール等、パソコンやスマートフォン等のデジタル遺産、可能性がある場所は全部探します。また、通帳やキャッシュカード等は小さなものなので、カバンや財布(昔使っていた財布も)、小物入れ等に入っているかもしれません。

捜した結果、通帳等が見つからなくても、取引明細や金融機関からの通知文書やメモ等が見つかった場合は、その金融機関の窓口で口座の有無や残高等を調べてもらうことができます。

預金口座の調べ方

銀行等の通帳やキャッシュカードが見つからない場合でも、故人の預金口座に関する情報等を調べてもらえる、全店照会(ゆうちょ銀行では現存調査)という方法があります。
相続人等が、銀行等の窓口で、相続人であることを証明する戸籍謄本(被相続人の死亡も確認できるもの)や運転免許証などを用意して、全店照会等の手続きを依頼します。
都市銀行や地方銀行、信用金庫等では、故人名義の口座の有無、支店名、口座番号等を調べてもらえますが、原則、口座残高の情報等までは開示してもらえないようです。(ゆうちょ銀行は口座残高の開示可)
また、支店名が分かっている場合は2〜3日程度で判明することが多いようです。(ゆうちょ銀行は支店名が分かっているか否かにかかわらず1〜2週間)

(ご参考)故人が当社(SMBC日興証券)で証券口座を開設されている場合も、全店照会等と同様の調査を行うことができます。

遺された家族が困らないための準備

相続対策には、「遺産分割」・「納税資金」・「相続税軽減」の3つの対策があると一般的には言われますが、遺されたご家族が、スムーズに遺産分割や相続手続き等ができるように準備しておくことも大切な対策の一つです。

本コラムでは、預金口座の調べ方等をご紹介しましたが、できることなら、ご家族が財産等を調べる手間等が掛からないよう、対策を講じておくことをお勧めします。具体的には、財産目録付きの遺言書を作成し、定期的な見直し等を行うことで、洩れなくどのような財産があるかを把握できます。

また、遺言書とは別にエンディングノート等を作成して、通帳やキャッシュカード、保険証券、不動産登記情報等の保管場所等を記しておくことも手続き対策としては有効かと思いますので、ご検討してみてはいかがでしょうか?

ご留意事項

このページの関連情報