初めてでもわかりやすい用語集
YCC (イールドカーブ・コントロール)
YCC(イールドカーブ・コントロール)は長短金利操作とも呼ばれ、日本銀行(日銀)が2016年9月の金融政策決定会合で2%の物価上昇目標に向けて導入した施策です。短期金利については、日銀の当座預金の一部にマイナス金利を適用し、長期金利は10年物国債の金利が0%程度で推移するように長期国債を買い入れることで、長短金利をコントロールしていきます。
イールドカーブとは、縦軸に債券の利回り、横軸に償還までの残存期間をとったグラフで、「利回り曲線」とも呼ばれています。この曲線を適切な水準に維持することで、景気の改善を目指すことができると考えられています。
なお、日銀は2023年7月の金融政策決定会合で、YCCの運用を柔軟化する措置を決定し、同年10月の会合では、YCCの再修正を決定しました。これにより、長期金利について1%を上限の「目途」とした上で、大規模な国債買い入れと機動的なオペ運営を中心に金利操作を行うこととなりました。
ワンポイント
YCCの柔軟化や撤廃は、金利の引き上げが連想されることもあって、短期的には株式市場にとってネガティブ要因となります。ただ、日本の金融政策が正常化に向かうためには避けては通れない道であることも確かです。
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