FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」
【第11回】

日興で相続対策

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(2015年2月26日)

【第11回】現金を渡すだけが贈与ではありません

FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」では、毎月1回、相続に関連したお役立ち情報から最新の話題までをお伝えしております。第11回目のコラムは、贈与財産の評価と効果に関するお話です。

現金での贈与の特徴

「贈与」と聞いてまず思い浮かぶのは現金の贈与でしょう。「何を当たり前のことを」と思われるかもしれませんが、現金100万円を贈与した場合は100万円、500万円であれば500万円を贈与したことになります。ご自身がいくら贈与したのかをイメージしやすく、もらった側もすぐに使えるのが、現金贈与の特徴の一つです。株式や土地でも贈与は行えますが、その場合は「いくら贈与したのか」という評価方法が現金とは異なりますし、贈与財産で何か購入しようと思った場合は売却・換金しなければなりません。

しかし現金以外の財産を贈与することには、現金贈与とは異なる効果があります。

現金以外の財産贈与

例を挙げてみましょう。本日の終値で100万円分の上場株式を贈与した場合、贈与税を計算する際の評価額は100万円とは限りません。上場株式の贈与税を計算する際の評価額は、原則として「贈与日の終値」「贈与月の終値平均」「贈与前月の終値平均」「贈与前々月の終値平均」のうち最も低い価額です。そのため、贈与日の終値が100万円でも「贈与月の平均:110万円」「前月の平均:70万円」「前々月の平均:80万円」だった場合は、最も低い評価額である70万円が贈与税を計算する際の評価額になります。つまり、贈与した時には100万円の価値がある上場株式でも、70万円の財産を贈与したとみなされるのです。もちろん、贈与日の終値が最も低い場合は、その日の終値が評価額です。

このような評価方法が採用されているため、上場株式の贈与では現金贈与とは異なり「継続して値上がりしている株式を、過去の低い評価額で贈与する」ことで、現時点での価値よりも低い価額での贈与ができますし、さらなる値上がり益も期待できます。もっとも、株式は期待通りの値動きをするとは限らない点にはご留意ください。

株式での贈与以外に、贈与した現金を「贈与者を被保険者、受贈者を契約者」とする生命保険料に充当する方法もあります。お子様やお孫様への贈与では「お金を渡しても、無駄使いしてしまうのではないか…」と気にする方は多いことでしょう。そこで、受贈者であるお子様(お孫様)が贈与後に財産を一時払いあるいは平準払終身保険等の商品にすることで、無駄使いを抑制しつつ、いざという時の財産を確保できるようになります。また、この場合の保険契約者はお子様(お孫様)になりますので、保険の運用益も受贈者が得られます。

贈与によって遺す想い

贈与では、どのような財産を贈与するかによって、その評価額も得られる効果も変わります。現金と株式を比較すると、贈与時の価値はともに100万円だとしても、上場株式なら70万円の評価額となる場合があります。贈与財産を保険料に充当する場合は、浪費の抑制と将来資金準備という効果を付与することができます。

贈与財産の形を考えることで「お金を渡すだけ」ではない、想いを込めた贈与を検討してみてはいかがでしょうか。

ご留意事項

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