FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」
【第12回】

日興で相続対策

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(2015年3月19日)

【第12回】資産の組み替えで相続税が軽減できる!?

FPの相続コラム「子々孫々へ遺す想い」では、毎月1回、相続に関連したお役立ち情報から最新の話題までをお伝えしております。第12回目のコラムは、親子間での資産組み替えによる相続税対策のお話です。

2015年から土地に対する相続税が軽減

相続税を計算する場合、土地については一定の要件を満たすことで相続税評価額を大きく軽減できる「小規模宅地等の特例」が設けられています。この特例は、2015年以後の相続・遺贈から適用可能面積が拡大され、自宅の土地については最大330m2(2014年までは240m2)まで相続税評価額の80%を軽減できるようになりました。

また、事業用の土地(貸し付け事業用の土地を除く)については最大400m2まで80%軽減することができ、改正により自宅の土地(330m2)と併せて最大730m2まで特例適用が可能になりました。

適用面積が拡大されたこの特例を効果的に活用すれば相続税対策につながります。そこで実際に相続税の軽減が図れたケースをご紹介いたします。

子が所有する土地を親が買い取り相続税の軽減が図れたケース

ご夫婦のどちらかが亡くなった場合の相続を一次相続といいます。続いてのこされた配偶者が亡くなることを二次相続といいます。一次相続で旦那さまが亡くなって、奥さまが主に金融資産を相続し、ご夫婦と同居しているお子さまが自宅を相続した場合、お子さまは自宅の土地に対して小規模宅地等の特例を適用することができます。

ただし、二次相続(奥さまの相続)では自宅の相続がありませんので特例適用はありません。もし、一次相続で奥さまが自宅等を相続し、二次相続で奥さまからお子さまが自宅等を相続すれば、一次相続では奥さまが、二次相続ではお子さまが特例を適用できることになります。

既に一次相続で同居するお子さまが自宅を相続してしまった場合の対策はないかというと、そうとは限りません。たとえば、旦那様(又は先代)の取得価額が今の時価よりも高く、奥様に十分な金融資産があるような場合には、お子さまが相続してしまった自宅の土地を奥さまに譲渡すれば、お子さまは、二次相続でも特例適用を受けることが可能になります。

譲渡することでどれくらいの課税価格の軽減効果が見込めるかシミュレーションいたします。例えば土地の相続税評価額5,000万円(時価6,250万円)、小規模宅地等の特例適用後の相続税評価額1,000万円 {=5,000万円×(1-80%)} の場合、6,250万円−1,000万円=5,250万円の課税価格の軽減効果が期待できるということになります。なお、奥様は時価で自宅を取得する必要があり、不動産取得税や登録免許税(登記費用)等の必要経費も考慮する必要があります。

一方、旦那様(又は先代)の取得価額が今の時価よりも低い場合には、お子様が自宅を譲渡する際の譲渡益税等も考慮する必要がありますので注意が必要です。

最後に

2015年から相続税の基礎控除が引き下げられるなど課税強化されていますが、所有している土地についての課税は緩和されています。小規模宅地等の特例を最大限に活かす方法の一つとして親子間等での資産の組み替えを検討してみてはいかがでしょうか。

ご留意事項

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