FXでスワップ金利生活ができるって本当?必要資金やリスクを解説

FXでスワップ金利生活ができるって本当?

FXは為替差益ばかりに目を向けがちですが、スワップポイントも見逃せません。
世界的に利上げが進み、海外と日本の金利差が拡大している中(2023年7月現在)、スワップポイントを目的にFX取引をする方もいるでしょう。中には、スワップポイントによって生活資金の一部を稼ぐようになる方もいるかもしれません。しかし、スワップポイントのメリットだけに注目して始めたものの、ロスカットして金利生活どころか損をしてしまうというリスクもあるため、FX取引の注意点を十分に理解する必要があります。
この記事では、スワップ金利生活は本当に可能なのかを、必要な資金やFX取引の注意点とともに解説します。

スワップ金利生活とは、スワップポイントで生活費の一部を稼ぐこと

スワップ金利生活とは、FXのスワップポイントの利益で生活費の一部を稼ぐことです。
FXの利益には、為替レートの変動による為替差益と2ヵ国の通貨間の金利差であるスワップポイントがあります。スワップポイントは、米ドルの金利が高く、円の金利が低いときに円で米ドルを買う等、より金利の高い通貨を購入した場合、ポジションを保有している間、毎日付与されます。逆に、より金利の安い通貨を購入した場合はスワップポイントがマイナスになり、その分を支払わなければなりません。

FXでは為替差益に注目しがちですが、スワップポイントによる損益も見逃せません。特に、昨今の相場においては、スワップポイント狙いのFXトレーダーも少なくありません。そのため、そんなスワップ派トレーダーたちの中には、スワップ金利生活の実現を目指す方がいるのです。

スワップポイントについて詳しくは下記の記事をご参照ください。

スワップポイントのメリット

スワップポイントのメリットとしては、ポジションを保有している間は継続して付与される、いう点が挙げられます。スワップポイントは、金利差がプラスであればポジションを保有しているだけで、毎日継続して利益を得ることができます。頻繁に売買する必要がないのは、精神的負担も少なく、スワップポイントの良い点といえるでしょう。

USD/JPYでチェック!こんなにもらえるスワップポイント

スワップ金利生活は本当に実現できるものなのでしょうか?実際のところ、資金がどれぐらいあれば、どれぐらいのスワップポイントが入るのかを、最も代表的な通貨ペアであるUSD/JPY(日本円で米ドルを買う)の場合でみてみましょう。

USD/JPYのスワップポイントは、1日、1万通貨あたり+183円です。(“日興FX”の2023年7月11日時点のスワップポイント)
保有通貨量別に、1日あたり、30日あたりに入るスワップポイントをまとめると、次のようになります。

■日興FXでのUSD/JPYのスワップポイント
保有通貨量 1日あたりの
スワップポイント
30日あたりの
スワップポイント
最低必要証拠金
100 1.83円 54.9円 563円
1,000 18.3円 549円 5,630円
1万 183円 5,490円 5万6,300円
10万 1,830円 5万4,900円 56万3,000円
100万 1万8,300円 54万9,000円 563万円
  • 2023年7月11日時点

また、得られるスワップポイントによって、たとえばどのようなことが可能になるでしょうか。
ここでは、保有通貨量が1万の場合、10万の場合、100万の場合の3つのパターンについて、それぞれ説明していきます。

保有通貨量が1万の場合、月に1回豪華なランチに行ける程度のスワップポイントがもらえる

1万の通貨を保有している場合、30日あたりのスワップポイントは5,490円となります。これは、月に1度は豪華なランチに行けるほどの金額です。現在、USD/JPYが141円前後(2023年7月11日時点)なので、USD/JPYの1万通貨は141万円相当となり、これは十分購入可能な数字といえます。

保有通貨量が10万の場合、3ヵ月分貯めれば家族で旅行に行ける程度のスワップポイントがもらえる

保有通貨量が10万になると、当然スワップポイントも10倍になるため、30日あたりのスワップポイントは5万4,900円になります。3ヵ月分貯めれば16万4,700円となるため、家族で旅行に行ったり、家電を買い換えたりできる金額になります。
10万通貨は1,410万円相当なので、購入にあたっては資金面でのハードルは上がりますが、レバレッジをかけた取引もできますし、実現不可能ではないといえるでしょう。

保有通貨量が100万の場合、スワップ金利生活が実現できる

保有通貨量が100万あると、スワップポイントは1日あたり1万8,300円、30日あたり54万9,000円にもなり、夢のスワップ金利生活が実現できる水準となります。
ただし、100万通貨は1億4,100万円相当となるため、資金面でのハードルは高くなります。また、為替変動による損益のブレ幅も大きくなるので、リスクが過大ではないか注意しましょう。

MXN/JPYのスワップポイントはどのくらい?

スワップポイントは、選ぶ通貨ペアによっても異なります。たとえば、MXN/JPY(日本円でメキシコペソを買う)の場合、2023年7月11日現在のスワップポイントは、1万通貨あたり+22.3円です。USD/JPYよりもスワップポイントは少なくなりますが、必要証拠金も少なくてすみます。保有通貨量別のスワップポイントは、下記の通りです。

■日興FXでのMXN/JPYのスワップポイント
保有通貨量 1日あたりの
スワップポイント
30日あたりの
スワップポイント
最低必要証拠金
1万 22.3円 669円 3,296円
10万 223円 6,690円 3万2,960円
100万 2,230円 6万6,900円 32万9,600円
1,000万 2万2,300円 66万9,000円 329万6,000円

スワップポイントを多くもらえる通貨ペアとは?

低金利通貨で高金利通貨を買うポジションを持つともらえるスワップポイントは、通貨間の金利差が大きな通貨ほど多くなります。
では、主な通貨ペアのうち、通貨間の金利差が大きいのはどの通貨ペアなのでしょうか。ここでは日興FXで日本円とペアでの取り扱いがある通貨のうち、スワップポイントの高い通貨ペアのトップ10を紹介します。また、通貨ペアごとに必要な証拠金額が違いますので、「1万通貨を保有するのに必要となる証拠金額」と、資金効率を示した「証拠金1万円あたりのスワップポイント」も参考情報として掲載いたします。

■政策金利の高い通貨ペアのトップ10
通貨ペア 1万通貨を保有している場合の1日あたりのスワップポイント 1万通貨を保有する為の必要証拠金額 為替レート 証拠金1万円あたりのスワップポイント
1 GBP/JPY 188円 7万2,400円 181円 26円
2 USD/JPY 183円 5万6,400円 141円 32円
3 EUR/JPY 115円 6万2,000円 155円 19円
4 NZD/JPY 111円 3万4,800円 87円 32円
5 SGD/JPY 110円 4万1,600円 104円 26円
6 CAD/JPY 109円 4万2,400円 106円 26円
7 AUD/JPY 85円 3万7,600円 94円 23円
8 TRY/JPY 30円 2,164円 5.41円 139円
9 MXN/JPY 22円 3,300円 8.25円 68円
10 HKD/JPY 17円 7,160円 17.9円 24円
  • 2023年7月11日現在の日興FXのスワップポイントおよび、同日の為替レートに基づいて算出

スワップポイント狙いのFX取引の注意点

スワップポイント狙いのFX取引を行う際には、いくつかの注意点があります。ここでは、特に覚えておくべき6つの注意点について説明します。

スワップポイントは変動する

スワップポイントは一定ではなく、変動するということは覚えておきましょう。スワップポイントは金利差によって決まるため、各国の金利の動きに合わせて変動し、その差は時に大きくなることもあります。

スワップポイントが高い通貨は、為替レートの値動きが大きい傾向がある

スワップポイントが高い通貨は新興国通貨が多く為替レートの値動きが大きいため、為替変動リスクが大きい傾向にあります。そのため、通貨価値が下落しスワップポイントによる利益を上回った場合には、結果的に損失になってしまうこともあるので注意しましょう。
例えば、TRY/JPYは高金利通貨ペアとして有名ですが、2008年以降、トルコ安が続いており、スワップポイント目当てで買建玉を長期的に保有していた場合、スワップポイント以上の為替変動による損失が発生している可能性が高くなります。

スワップポイントがマイナスになることもある

スワップポイントは必ずしもプラスになるのではなく、時にマイナスになることがある点にも注意が必要です。
スワップポイントがもらえるのは、低金利通貨を売って高金利通貨を買うポジションを持っている場合です。その逆の「高金利通貨を売って低金利通貨買う」ポジションを保有する場合、スワップポイントは毎日マイナスになります。
また、ポジションを持っているうちに政策金利の変更で通貨ペアの金利差が逆転した場合も、スワップポイントがマイナスになってしまうため、注意しましょう。

レバレッジを高くしすぎない

レバレッジを高くかけすぎないことにも、注意が必要です。
FXでは1倍から25倍のレバレッジをかけて取引ができます。日興FXでは多くのFXサービス提供業者同様に、為替変動によって証拠金が保有通貨量相当額の25分の1(証拠金維持率100%)を下回ると追加証拠金が必要になり、50分の1(証拠金維持率50%)を下回るとポジションを強制的に決済するロスカットが行われます。レバレッジがあまりに高いと、為替レートの変動による追加証拠金やロスカットになるリスクが高くなってしまう可能性があります。ですので、なるべく余裕を持って低レバレッジから始めることがおすすめです。

日興FXでは、為替レート変動によるリスクを計算できる証拠金シミュレーションを提供しています。スワップポイントは大変魅力的ですが、その対価として為替レートの変動リスクをとっています。この証拠金シミュレーションを利用して、保有ポジションが十分安全であることを確認しながら運用しましょう。

日興FXの証拠金シミュレーションについては下記をご参照ください。

スワップポイントで得た利益も課税対象になる

スワップポイントで得た利益は、税法上は為替差益と同様に課税対象になります。課税対象になることを知らないまま取引を続けている方も少なくないため、注意が必要です。

決済しないと出金はできない

日興FXではポジションを決済しないとスワップポイントは出金できない点にも注意が必要です。スワップポイントは毎日付与されるものの、ポジションを決済するまでは含み損益扱いとなり、出金はできないことを覚えておきましょう。

FX取引の税金はどうなる?

FX取引で生じた為替差損益とスワップポイントを合計した総収入金額から必要経費を引いたものが「先物取引に係る雑所得等」として扱われ、課税対象になります。個人の場合の税率は、一律20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)です。

また、給与所得者の場合は、給与所得や退職所得以外の所得が20万円を超えると、所得税の確定申告を行わなくてはいけません(20万円以下であっても住民税の確定申告は行わなくてはいけません)。なお、FX取引で損失が出た場合は、確定申告を行うことで最大3年間損失の繰越控除が利用できます。

FXでの確定申告について詳しくは下記の記事をご参照ください。

FXに課せられる税金について詳しくは下記の記事をご参照ください。

スワップポイントを狙うFX取引をするなら、日興FXがおすすめ

いきなり金利スワップ生活を送るのは難しくても、月々いくらかのスワップポイントが入るようになれば、それを利用して豪華な食事や旅行を楽しむ余裕が生まれます。ただ、最初から多くの通貨を保有しようとするとその分多くの証拠金が必要となりますし、為替差損益の変動も大きくなるためまずは小さくはじめてみるのがおすすめです。

日興FXは、100通貨単位からはじめることができる、小さくはじめて、実際に取り引きしながら慣れていきたい方にぴったりのFXサービスです。たとえば、USD/JPYなら、証拠金は500円台から取引ができます(USD/JPYの為替が124.76円〜149.75円の場合)。28通貨ペアの豊富な選択肢があり、スワップポイントを多くもらえる通貨ペアもそろっているので、いろいろと試してみることも可能です。

日興FXは使いやすいシンプルなウェブベースの取引ツールであるため、FX取引に不慣れな方でも手軽に利用できるFXサービスです。コールセンターやチャット、メールなどを通じたサポート体制も整っています。大手総合証券会社が提供するサービスならではの安心感で、ストレスなくお使いいただけます。

目的に応じた額からFX投資をはじめてみよう

スワップポイント生活は不可能ではありませんが、実現するためには余裕を持った資金が必要となり、また一定のリスクが伴います。そのため、まずは目的に応じた額を決めてはじめてみるのがおすすめです。たとえば、月に1回家族で豪華なディナーを食べられる程度のスワップポイントを目指すならば、USD/JPYなら月のスワップポイントが2万円程度になる5万通貨を保有するといった目標になります。高金利通貨であれば、必要なポジションを確保するのに最低限必要な証拠金額は低くなりますが、為替変動リスクが高く、追加証拠金やロスカットが生じやすくなる点には注意しましょう。
すでに為替差益メインでFX取引を行っている場合は、スワップポイントも視野にいれて利益を考えていくのがおすすめです。日興FXは、新しくはじめる方、すでに為替差益メインで取引を行っている方のどちらにも、たくさんのメリットが用意されていますので確認してみてください。

<監修>
志摩力男(しま・りきお)の画像

志摩力男(しま・りきお)
慶応大学経済学部卒。ゴールドマン・サックス、ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダー、その後香港にてマクロヘッジファンドマネジャー。独立後も、世界各地の有力トレーダーと交流し、現在も現役トレーダーとして活躍。市場参加者の動向やヘッジファンドの動き、外資系トレーダーなどの動きは、メルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!」で詳しく配信中。

お問い合わせ先

スマートフォンでのお問い合わせ
「日興FX」専用ダイヤル

0570-088-025

平日 8:00〜18:00

祝日・年末年始を除く

  • ナビダイヤルは通話料が発生します。(固定電話:3分9.35円【税込】、携帯電話:20秒11円【税込】)
  • 携帯電話料金プランの無料通話等を適用させる場合は050-3614-9213をご利用ください。
「日興FX」で取引を行うには、
証券口座(ダイレクトコース)が必要です。

「日興FX」をはじめるなら
今すぐ口座開設

ご留意事項

本取引は、金融商品取引法において、個人の投資者に対して訪問又は電話をかけることによる不招請勧誘の禁止対象とされている商品です。

手数料等について

「日興FX」には、取引手数料はかかりません。ただし、当社が提示する通貨の価格の売値と買値の間には差額(スプレッド)があります。また、非対円通貨取引においては円貨への換算に伴うスプレッドがあります。スプレッドは、市場の状況によって変化しますので常に一定ではありません。お客さまの約定結果による実質的なスプレッドは当社が広告で表示しているスプレッドと合致しない場合があります。当社が広告で表示しているスプレッドはお取引の際のスプレッドを保証するものではありません。

リスク等について

「日興FX」は当社が提供する外国為替証拠金取引です。外国為替証拠金取引は、取引通貨の価格変動(非対円通貨取引の場合は、当該通貨ペアの基準通貨の円に対する価格変動を含みます)により損失が生じるおそれがあります。スワップポイントは取引する通貨ペアの金利情勢等によって日々変化する為、受け取りもしくは支払いの金額が変動したり、スワップポイントが受け取りから支払いに転じるおそれがあります。外国為替証拠金取引は少額の証拠金で、差し入れた証拠金を上回る額の取引を行うことができるため、証拠金の額を超える大きな損失が生じるおそれがあります。証拠金維持率が、当社の定める水準を下回った場合、お客さまのご意思に関わらず、未決済建玉の全てに対して強制決済を行います(ロスカットルール)。ロスカットルールは、お客さまの損失を一定の範囲に限定できるものではなく、急激な相場変動等により、差し入れた証拠金以上の損失が生じるおそれがあります。
外国為替証拠金取引は、金融商品取引法37条の6の規定(クーリング・オフに関する規定)の適用はありません。

「日興FX」の証拠金について

「日興FX」では、事前に当社が定める所要の証拠金を日本円の現金で差し入れていただきます(代用有価証券や外貨での受入はいたしません)。証拠金は、取引額に通貨ペアごとに定められた証拠金率(最低4%)を乗じて算出された金額以上が必要です。証拠金率は市場の状況など取引環境の変化に応じて、当社の判断により変更する場合があります。取引額の証拠金の額に対する比率(レバレッジ)は、最大25倍になります。

実際の取引の際には「外国為替証拠金取引説明書(契約締結前交付書面)」等をよくお読みいただき、内容を十分ご理解のうえ、ご自身でご判断ください。