スイングトレード向きの銘柄の探し方
スイングトレードの成否の鍵を握るのは、銘柄選びにあるといっても過言ではありません。スイングトレード向きの銘柄の探し方・選び方、スクリーニングツールを使った条件設定や抽出法から選定の考え方・コツまでわかりやすく説明します。
トレードに向く銘柄、選び方のポイントは?
スイングトレードの銘柄選びに際して、最も重視すべきポイントは、買いたい時に買いたい株数だけ買える、売りたい時に売りたい株数だけ売れる「流動性」が確保されていることです。目安となるのは、コンスタントに出来高ランキング30位以内にランクインする銘柄となります。
右肩上がりの上昇相場では、買われる業種や銘柄が次々に入れ替わっていく循環物色(じゅんかんぶっしょく)となりがちです。個別銘柄の流動性も、局面ごとに目まぐるしく変動します。代表的な株式指数である「日経225(日経平均株価)」に採用されている銘柄であっても、流動性が低い銘柄もありますから、時価総額、流動性の特に高い「TOPIX100」や「TOPIX Core30」の構成銘柄が、スイングトレードに向く銘柄となります。
流動性と値動きの関係
ここで流動性について簡単に説明しておきましょう。
流動性の高い銘柄は、株数を気にすることなく、比較的いつでも売買することができます。一方で流動性の低い銘柄は、売買のタイミングだけでなく、株数も限定されるため、成行売り注文で株価を押し下げてしまったり、成行買い注文で株価を押し上げてしまったりするリスクがあります。
流動性は、銘柄の信用力を映す鏡のような側面もあり、信用力の高い上場銘柄の流動性は高い傾向にあります。また、指数連動を意識する機関投資家は、株価指数採用銘柄を売買対象としているため、株価指数採用銘柄の流動性は、一定程度確保されています。
スイングトレードの適正銘柄数は3〜5
銘柄の選定を、流動性の特に高い「TOPIX100」や「TOPIX Core30」の構成銘柄で行うとすると、銘柄数は上限100銘柄に絞り込むことができます。(Core30採用銘柄はTOPIX100採用銘柄に含まれるため)
投資スタイルや資金力によって選ぶ銘柄数は違ってきますが、常時値動きを監視し、振り向けられる投資金額の分散度合などを考慮した場合、実際に売買するトレード銘柄数としては、3〜5銘柄程度選んでおくのがよいでしょう。
しかし株価のトレンドを確認して、設定するトレード条件に合う銘柄をピンポイントで探すことは簡単なことではありません。そこで活用したいのが、スクリーニングツールです。
スクリーニングツールによる抽出
スクリーニングには、「選別する」「ふるい分ける」という意味があり、株式投資においては、さまざまな条件を設定することで、投資スタイルに最適な銘柄を発掘するツールとして利用されています。 当社では「詳細チャート」「パワートレーダー」を使って抽出することが可能です。
最大50銘柄を登録できる「詳細チャート」は、6種類のメインチャート、11種類の補助チャートに加え、16種類の追加チャートを活用して、さまざまなテクニカル分析を行うことができます。また、スイングトレードの基本となるトレンドラインは、チャート画面に直接書くことができ、使用目的に応じてカスタマイズすることが可能です。
リアルタイム・トレーディングツール「パワートレーダー」は、自動更新の株価や気配情報の表示によって、取引タイミングを逃すことなく、簡単・スピーディーに注文することができます。
スクリーニングツールで抽出するための設定条件
スクリーニングツールを利用した銘柄の抽出では、テクニカル指標を重視します。テクニカル指標とは、3ヶ月先、6ヶ月先の株価を予測するテクニカル分析に用いられる指標で、株価や株価移動平均線、出来高推移などさまざまなテクニカル指標が存在しています。基本的なテクニカル指標を活用することで、投資経験が浅い投資家でも、銘柄選びはもちろんのこと、売買のタイミング把握において、力強い味方となります。
スイングトレードは、2、3日から数週間で売買を完結し、何度も売買を繰り返して、トータルの勝敗で勝ち越しを追求する売買手法です。業績状況や財務内容から株式の本質的価値を分析するファンダメンタルズ分析については、株価収益率(PER)、株価純資産倍率(PBR)、自己資本比率(ROE)などの代表的な指標を押さえておく必要がありますが、地震や台風など大規模自然災害や為替相場の急激な変動を除くと、一夜にして企業業績が劇的に変化することはないという考え方を採ります。
移動平均線を使った抽出の考え方
上昇トレンドが確認できる銘柄で、トレンドラインに対して順張りに投資する場合、25日移動平均線近辺は1つの買いタイミングと言えます。これは上昇トレンドが確認できる銘柄では、25日移動平均線に接近するか、割り込む水準まで株価が下落すると、下げ止まって反発に転じることが多いことから、このように考えることができます。25日移動平均線に接近するか、割り込む水準まで株価が下落すると、下げ止まって反発に転じることが多いことから、このように呼ばれています。
25日移動平均線のほかに、ゴールデンクロス(短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けて交差している状態)によって、買い場が到来している銘柄を抽出することも可能です。5日移動平均線、75日移動平均線と組み合わせた「5日・25日ゴールデンクロス」「25日・75日ゴールデンクロス」があります。また「DMI買いシグナル(株価トレンドの強さや大きさがわかる指標)」「RCI買いシグナル(投資家の心理を数値化した指標)」など、買いのタイミングにある銘柄が一目瞭然でわかるテクニカル指標もあります。
銘柄選びの注意点
買いたい時に買いたい株数だけ買える、売りたい時に売りたい株数だけ売れる流動性を重視して、スイングトレードに向く銘柄を選びます。流動性の低い銘柄は避けなければなりません。
投資資金にもよりますが、スイングトレードに適した銘柄数は3〜5です。いくつかのテクニカル指標を抽出条件に設定して、流動性の特に高い「TOPIX100」や「TOPIX Core30」の構成銘柄の中から、「詳細チャート」「パワートレーダー」を活用して、投資スタイルに適した銘柄を選びます。発表された材料を手掛かりに、一時的に出来高が膨らんで人気化する材料株は、人気が離散してしまうと出来高も細るため、避けた方がよいでしょう。スイングトレードは、売買のタイミングを重視する取引ですから、投資スタイルに合わない値動きする場合は、別の銘柄に入れ替えます。
スイングトレードの「スイング」は回転を意味し、1回のトレードの成功や失敗を気にしているような売買手法ではありません。失敗と判断した場合は損切り手仕舞いして、次の機会に取り返すことを考えましょう。
まとめ
スイングトレードの銘柄選びで大切なことは、買いたい時に買いたい株数だけ買える、売りたい時に売りたい株数だけ売れる流動性を重視して、スイングトレードに向く銘柄を探すことにあります。銘柄数を3〜5に絞って、売買のタイミングをうかがいながら、日々の株価を監視することです。
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