「23歳で100万の損失」からの逆転劇!
プロトレーダーに聞くFXのはじめ方
本記事は取材時点(2023年2月)の情報に基づいて作成しております。
2010年にサラリーマンをしながらFXを開始し、2015年には独立して専業トレーダーとなった、ひろぴーさん。現在はトレーダーだけでなく、為替コラムニストやラジオパーソナリティ、また金融エンジニアリングの会社経営等、さまざまな顔を持ちます。
このようにマルチな活躍をするひろぴーさんに、FXをはじめたきっかけから、独立できるほど安定した収益を上げられるようになるまでの道のりを伺いました。これからFXデビューしたいという皆さまの参考になるヒントを探ります!
為替相場や今後の展望について、ひろぴーさんが語ったインタビューはこちら。
大学生のころ、ふと目にした「FX」がかっこよく見えた
――まず、FXをはじめたきっかけについて教えてください。
ひろぴーさん(以下敬称略):
元々、中学生の頃から株に興味を持っていました。当時はちょうど1997年から2000年のITバブルの全盛期で、毎日のようにあがっていくIT株を見て、これがバブルかと衝撃を受けたんです。この頃から毎朝、新聞を開いては銘柄をチェックし、売買をシミュレーションすることが趣味となり、大学生になったらアルバイトをして必ず株を買おうと思っていました。そして、大学生になってアルバイトで30万円を貯めた状態で、株式投資をはじめました。はじめてから運よく100万円近く利益を出せたのですが、利益確定した銘柄がその後、大きく下落するのを見て「株で大損するとはこういうことなんだ」と衝撃を受けたんです。それがきっかけで、いったん投資からは離れました。
ただ、社会人になって100万円ほどを貯金ができた段階で、投資を再開することにしたんです。当時はリーマン・ショック後の経済低迷時代でしたので、何に投資しようかと悩んでいたときに、本屋で目に止まったワードが「FX」でした。
――当時、FXはそこまでメジャーじゃなかったんですか?
ひろぴー:
リーマン・ショック後の2010年代頃は、ちょうどブームになりはじめたぐらいの時期ですね。ただ、僕自身、為替は変動率が低いし、株より儲からないと思っていたんです。でも、本を読んでレバレッジを50倍もかけられること※1を知って、リターンを考えると非常に魅力的に映りました。これで勝てたらかっこいいかなと(笑)。
- ※1現在はレバレッジ規制により、個人の場合は最大25倍までとなっている。
――レバレッジ50倍みたいなところに、怖さは感じなかったですか?
ひろぴー:
すでに大学生の頃から信用取引をしていたので、手元の資金以上の取引を行うことにそこまで抵抗はありませんでした。また、下調べも3ヵ月ほどかけて行い、デモトレードの練習もした上ではじめたので、そこまで怖さはなかったですね。
――しっかりと準備をしてからFXをはじめたのですね。はじめるにあたってどのような情報収集をしましたか?
ひろぴー:
当時の情報源としては雑誌や本です。インターネットはありましたが、検索しても信頼性の低い記事ばかりでした。今のようにYouTubeやTwitterで投資家が発信している状況でもなかったですから、本屋に置いてある雑誌や本が中心でしたね。逆にいうと今は、YouTubeやTwitter、ブログ等で個人投資家が無料で情報を提供しているので、いい時代だと思いますよ。
――ほかの投資手段と比べ、FXのどんなところに魅力を感じましたか?
ひろぴー:
やはり、レバレッジの倍率が高いので、少ない資金で効率的に利益を得られるところです。また、これは意外と知られていないことですが、FXはほかの投資手段と比べて経済の勉強になると感じています。世界経済を見ると、どこが成長していて、どの国にグローバルマネーが向かっていくのかがわかります。そういったお金の動きを学ぶ上で、為替の勉強は非常に役に立つ。なぜなら、為替は世界各国の物価や景気と関連しているからです。僕自身、FXを通じて為替が分かるようになり、インフレや、コモディティ価格の上昇、輸入関連株の上昇といった出来事も連想できるようになってきました。
また、経験を積むと、FXは比較的、勝ちやすい投資手法だと感じるようになります。経済状況がどんな状態であっても安定して利益をあげられるんです。たとえば、リーマン・ショックや、コロナ・ショックのようなリスク回避で円が買われる円高方向の下げ相場では、売りから入ればいい※2。去年のような、米ドル/日本円が上昇する相場では買っていればいいんです。上げ相場や下げ相場に関わらず利益を出せる点は、FXの優位性だと感じます。
- ※2空売り
100万円あった資金が10万円に…。負けてたどり着いたスイングトレード
――ひろぴーさんが、FXで最初に行った手法を教えてください。
ひろぴー:
最初はボリンジャーバンド※3を使ってトレードしていました。初心者には見やすい指標だったんです。ただ、4ヵ月ぐらいで口座の残高がほぼなくなってしまって…。100万円あった資金が、10万円ぐらいになりました。
- ※3価格の大半がこの帯の中に収まるという統計学を用いた指標
――大きく損失を出してしまったわけですね。そこからどうやって立て直したんですか?
ひろぴー:
23歳で100万近くの損失を出したので、メンタル面がきつかったのが正直なところです。ただ、損失は相場で取り返そうという悔しい気持ちも同時に芽生え、まずは本屋へ行き、投資関連の書籍を買い漁り、読むところからはじめました。株や為替のテクニカル分析、FXトレーダーの先輩方が紹介するトレード手法、投資家のメンタル管理や心理等、本当にさまざまなジャンルの本を読みました。世の中に出ている投資関連の本を、全部読もうというぐらいの勢いです。最終的に読んだ本は軽く100冊を超えていました。
そして、読んだ中で自分が使えそうな知識をピックアップし、とにかく頭に詰め込んでいきました。併せて、これまでのトレードの傾向を一つひとつ、FX専用のノートに書き込み、振り返る機会も作りました。中でも、時間を費やしたのが、チャート分析です。平日なら数時間、土日は12時間以上かけました。米ドル/日本円の週足や日足、4時間足や1時間足等のローソク足※4を、10年分ひたすら眺める作業です。これを繰り返しているうちに、値動きのクセがわかるようになってくる。投資家が売買する際の欲望や不安といった心理状態が、値動きにちゃんと反映されているんだなと、実感できたんです。
こんなふうにローソク足の分析と、投資家の心理を読み解く練習を繰り返したことで、徐々に安定したトレーディングの力量がついていき、安定した利益をあげられるようになったんです。
- ※4週や日、数時間等、一定期間中の始値、高値、安値、終値を一本の棒状で表したもの
――たゆまぬ努力と勉強の積み重ねなんですね…。その中で、どんなスタイルにたどりついたんですか?
ひろぴー:
当時、2010年代頃はデイトレード全盛の時代だったのですが、会社員でしたので日中はもちろんできませんし、帰ってきて夜9時からPCをつけてやっても眠いし、クタクタになってしまいまして…。なので、デイトレードをやめてスイングトレード※5に切り替えました。基本は、会社に行く前と昼休み、また仕事から帰った後や寝る前の4回見るというサイクルです。週足を使い、長い期間で値動きを見るようになったことで、落ち着いて相場の分析ができるようになり、少しずつ利益をあげられるようになりました。
また、勝ちにいくのではなく、大きく負けないようにしようという発想に切り替えたのも大きかったです。負けるのは仕方ないんです。逆に負けに慣れていないと、どれだけ勝率が良くても、損切りの判断が遅れてしまい、トータルでの収支がマイナスになる可能性もあるんですよ。
ですので、あと5pips※6でも引きつけて取引コストを削減しながら、いかにうまく損切りするかに意識を向けるようにしました。また、この頃から自分のルールとして、成行注文を禁止にしました。自分が購入しようとしたレートとは少しずれて約定する、つまり業界用語で「注文が滑る」ことがあり、その分、取引コストがかかってしまうからです。
- ※51日のあいだに取引を完了させるデイトレードとは異なり、数日〜数週間の期間で取引を完結させる売買手法。
スイングトレード | デイトレード | スキャルピング |
---|---|---|
数日〜数週間単位で売買するスタイル | 数時間単位〜1日で完結する売買スタイル | 秒〜分単位で売買するスタイル |
- ※6異なる通貨ペアでも共通の単位で変動幅を表すことができるほか、買値と売値の差を表すスプレッドの単位としても用いられる。米ドル/日本円の場合は、5pips=5銭。
――お話を聞いていると、本業がある会社員の方はスイングトレードが良さそうですね。
ひろぴー:
はい。まずはスイングトレードで中長期的な視点で利益をあげられるようにして、そこからどんどん時間軸を短くし、デイトレードに近づけていけばいいと個人的には思っています。スイングトレードは、取引単位が少ないほうがやりやすい。だから、日興FXのように100通貨から取引ができるサービスで、最低取引単位が小さくてすむのは非常にいいと思いますよ。
それと、僕自身は、むやみにエントリーをしないためにもスプレッドは全然気にしない派なのですが、低スプレッドだとあまり考えずにエントリーしがちなので、スプレッドはむしろ広いところでやったほうがいいって情報発信しています。
ひろぴー流、FXを行うときのマイルールは3つ!
ひろぴーさんがFXを行うときに気をつけていること、マイルールがあれば教えてください。
ひろぴー:
マイルールは3つあります。
1つ目はローソク足をしっかり見ること。ローソク足を見ることで、相場の心理も読み解きやすくなってきます。私がFXをはじめた頃に、過去10年分のチャート分析を行ったように、ローソク足の動きをとにかく見てください。たとえばFXには「ゴールデンクロスしたら買い」「デッドクロスしたら売り」といったトレードルールが存在します。こうしたルールを使えば、別にローソク足を見なくとも、取引できてしまうんです。実際、こうしたトレードルールについて解説した書籍や動画はたくさんあります。ただ、そうしたルールをあくまでも二の次と考え、まずは基本であるローソク足をちゃんと見ること。ローソク足を見て、世界中の人たちがどこで買おうとし、どこで損切りをするのかイメージしながらトレードし、仮説と検証を繰り返すことが上達の近道です。
2つ目はコスト意識を持つこと。たとえ、損切りをするときでも、5pipsでも10pipsでも損をしないように引きつけてから取引してください。損切りの位置や、利益確定の位置をあらかじめ決めておき、損失を最小限に抑えることも大切です。
そして3つ目は、今お話しした2つのルールを必ず遂行することです。
――すごく大事ですね!ありがとうございました。
為替相場や今後の展望について、ひろぴーさんが語ったインタビューはこちら。
ひろぴー
CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役
2010年にサラリーマンをしながらFXを開始。当時としては珍しいスイングトレードを軸に利益をあげ、2015年に会社を退職し、専業トレーダーとして独立。現在の業界ニックネームは「ひろぴー」。トレーダーとエンジニアによる金融エンジニアリング会社「CXRエンジニアリング株式会社」の代表を務めるほか、ラジオパーソナリティやFX会社のコラムニストとしても活動している。
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